今学期のおすすめ学習アプリ2019年春

学生たちに学習アプリのおすすめを聞く授業のまとめ。 2019年春学期のまとめである。 もう秋じゃない?という突っ込みがありそうだが、放置していた結果である。 2018年秋学期のまとめはこちら。 ides.hatenablog.com お試し翻訳 まずは自分の推薦から。 mir…

パスカルの生の倦怠とデュルケームのアノミー

パスカルとデュルケームが少し似たようなことを言っている気がしたのでエントリを書き始めたのだが、よくよく確認するとパスカル的な考え方をデュルケームは批判的に取り上げ、嘆いているというのが実際のところだったので両者を引用して比較してみたい。 パ…

ソマーズのD[R]

SatataでソマーズのDの出力の方法を以前のエントリで書いたのでRでの出し方も書いておこうと思う。 ryoureadyパッケージ ryoureadyパッケージを使うのが最も楽なのではないかと思う。 ord.somers.d関数を利用する。データは「データ作成」以降のスクリプトに…

オッズ比のバリエーション

オッズ比にいくつかの計算方法があるということには少し前から気になっていた。といっても僕の勉強する範囲の研究では古典的なオッズ比以外みたことがなく、何のことかよくわからなかった。 Rのepitoolsパッケージでは4種類のオッズ比が出力できる。何が出力…

トリンテリックス(ボルチオキセチン)と高齢者のうつ病

11月に新しい抗うつ薬トリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)が投入されるようだ。効果はSSRI+リフレックス的な効果で、忍容性が高い(継続率70%)ということのようだ(トリンテリックス | kyupinの日記 気が向けば更新)。 新規の抗うつ薬が登場しても…

相関係数の比較[Stata]

Stataでも相関係数の計算をしてみた。こちらのエントリ尺度水準に適した相関係数とシミュレーションをStataで行ったバージョンである。 データはこちらからダウンロード、もしくは下部にRでの作成方法を掲載しているので、そのままRで走らせると、dta形式の…

2値と連続変数の関連を示す指標

ROC曲線下の面積の続きである。 医学分野では連続変数とカテゴリカル変数の関連を表現する指標としてROC曲線下の面積が利用される理由はよく知らないのだが、他にも使える指標があるのではないかと思い、候補を並べてみた。 勉強をしているとROC曲線下の面積…

ROC曲線のサンプルサイズの推定

ROC曲線のサンプルサイズの推定について。質問を受けたので推定方法を書いておこう。 pROCパッケージのpower.roc.test関数を利用する。 aucは目標とするACUの値。任意の値である。 sig.levelは有意水準。デフォルトでは5%となっていて書かなくてもいいし、変…

ROC曲線下の面積

ROC曲線のAUC(Area Under the Curve)はAUCは0から1までの値をとる。値が1だと完全に判別ができており、ランダムであるとき、AUC = 0.5となる。 医学で尺度(連続変数)と診断(2値)の一致度、つまり併存妥当性を表すときに使うらしい。論文でもよく使われるそ…

尺度水準に適した相関係数とシミュレーション

今回は相関係数の比較をする。 通常、相関係数というとピアソンの積率相関係数のことを指す。 ピアソンの積率相関係数は連続変数と連続変数の関連を調べるために使用されるが、連続変数以外でも下記のような相関係数がある。 ピアソンの積率相関係数: 連続変…

分位点でデータをリコードする

以前にもシミュレーションで使っている手技たが一度まとめておこうと思う。 55点が平均で標準偏差15程度のテストっぽい仮想データを作成する。 set.seed(123) # 乱数シードの固定 d1 <- data.frame(rnorm(100, mean=55, sd= 15)) # 100個のデータの作成 d1 <…

全変数の関連を楽に把握する試み(ただし道半ば)

二次分析をする際に、データのどこが使える部分なのかわからない時がしばしばある。そういう時に、褒められた方法とは言えないかもしれないが、全変数の関連を把握できると分析のとっかかりになることがある。 ということで、いかに楽に把握をするかというこ…

相関係数を指定した乱数を作る

相関係数のデモをirisデータで作っていてうまくいかず、サンプルデータを作成した時の副産物。 今回は数学と科学のテスト点のサンプルデータを作った。 使用するのはrmvnormであって多次元正規分布を作成する機能である。パッケージは不要であるmvtnormパッ…

杉原里美『掃除で心は磨けるのか』

掃除で心は磨けるのか (筑摩選書)作者: 杉原里美出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2019/03/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る αシノドスの著者インタビューでこの本の存在を知り読んだ。Web版のシノドスにも著者インタビューは…

心理療法の介入研究の問題点と展望

オープンダイアローグのエビデンス オープンダイアローグはエビデンスが弱いと言われる。 また、オープンダイアローグはエビデンスを作るのに向いていないとも言われる。 では、介入の科学的エビデンスを作るにはどのようにすればよいか? ということを考え…

献本御礼:セイックラ、アーンキル 『開かれた対話と未来 今この瞬間に他者を思いやる』

開かれた対話と未来 今この瞬間に他者を思いやる作者: ヤーコ・セイックラ,トム・アーンキル,斎藤環出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2019/08/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 監訳者の斎藤環さんにいただきました。350ページを超える本なの…

2値カテゴリカル因子分析と潜在クラス分析のシミュレーション, その2

前回のエントリ、2値のカテゴリカル因子分析と潜在クラス分析の結果の差異で因子分析と潜在クラス分析のグループ分けの違いを分析した。 今回は以前のエントリで使用した児童向けウェクスラー式知能検査(Wechsler Intelligence Scale for Children; WISC)…

2値のカテゴリカル因子分析と潜在クラス分析の結果の差異

2値のカテゴリカル因子分析と2値の潜在クラス分析の結果どのように違うのかをシミュレーションしてみたい。因子分析も潜在クラス分析もグループ分けをする手技である。しかし、両者はグループの分け方が異なる。因子分析が変数の近さでグループを作るのに…

因子分析とカテゴリカル因子分析の結果はとのくらい異なるか

ノーマルな因子分析は連続変数を用いる。その拡張としてカテゴリカル変数でも因子分析は可能である。今回は、連続変数で推定した結果とカテゴリカル因子分析の推定はどのくらい異なるのかをシミュレーションしてみたい。 大前提としてカテゴリカル変数といっ…

StataでLassoとリッジ回帰

Stata16でLassoが新しく使えるようになったそうだ。 https://www.lightstone.co.jp/stata/stata16_new.html#Lasso 僕はStataはあまり使わないので、新しいStataを入手していない。今手元にあるものはバージョン13で少し古く、標準機能でLassoはできない。た…

Rで相関プロットを描く

相関分析を視覚的に認識するために、相関プロットは有効である。特に、二次分析の際などに威力を発揮するかもしれない。二次分析は仮説があってそれを検証すために調査を作れるわけではないので、どの部分を分析するか、総当たりで検証することもあるからだ…

Rで共変量プロットを描く

Rで共変量プロットを描く。 library(AER) data(CPS1985) fit <- lm(formula = wage ~ education + age + gender + occupation + union, data = CPS1985) summary(fit) 結果の表示。 Coefficients: Estimate Std. Error t value Pr(>|t|) (Intercept) -1.8654…

デュルケムの契約の非契約的要素

ci.nii.ac.jp 流王貴義さんのデュルケムの議論。 本稿は「契約における非契約要素」とは契約法である,との解釈を提示する. 僕はデュルケム研究者ではないので、あまりよく知っているわけではないが、このタイプの解釈は初めて見た気がする。 契約の非契約…

コマンドラインにふりながを打つ

CUI、コマンドライン、など呼び方はいくつかあるが、統計処理をする際にコマンドを打つ作業が求められることがある。統計学の習得をする際にコマンドを打つという作業でつまづく人は多いらしい。 計量の研究者でもSPSSやAMOSだったらできるが、RやMplusは無…

SPSSでステップワイズ回帰

SPSSでもステップワイズ回帰をやっておこうと思う。 重回帰分析 データは先のエントリと同じくCPS1985を使っている。 通常通り線形回帰のダイアログボックスを表示させる。 方法を「ステップワイズ法」にすればステップワイズ回帰になる。 REGRESSION /MISSI…

Rでステップワイズ回帰

ステップワイズ回帰とは説明する変数(独立変数)に何を入れれば、最も説明力が高いモデルが作れるかを自動的に考えてくれるという方法だ。日本語ではSASのJMPのページの解説がよさそうに思えた。 www.jmp.com PCで統計パッケージを使って行えば、自動的に最も…

調査における反応歪曲

Satisficeのことを書きながら、「ちゃんと調査を受けてくれない人がいる」というののは、MMPIでも似たような議論があったぞ、と思い出したので、メモをしておこうと思う。 心理尺度のつくり方作者: 村上宣寛出版社/メーカー: 北大路書房発売日: 2006/09/01メ…

ウェブ調査におけるSatisfice

ウェブ調査で「ちゃんと答えない人」をどのように見極めるかという問題に関しての論文。ウェブ調査に限ったことではないのだろうが、ウェブ、オンラインといった新しい方法はケチがつけられるものなので、この種の研究は重要であろう。 もちろんウェブ調査で…

パブロフの犬はベルに反応したのか

AmazonのPrime会員になっていると無料で読めるAmazon Readingを利用してみた。内海聡『大笑い!精神医学』がラインナップにありを少し読んでみた。 大笑い!精神医学作者: 内海聡,めんどぅーさ出版社/メーカー: 三五館発売日: 2015/04/17メディア: Kindle版…

単純型統合失調症のまとめと8050問題

単純型について過去にエントリを入れたが、その中で書き残している項目をまとめてこのエントリに入れておきたい。 疫学 単純型統合失調症に該当する症候を持つ者の疫学調査が存在するようだ。アイルランドの一地方で実施されたもので、DSM-IIIから基準Aを除…