ひきこもり

ひきこもり現象はいつから始まったか

「ひきこもり」は70年代に現れ80年代から90年代にかけて激増したと言われている.斎藤環は次のように述べている. 私自身も,医師になりたてだった1980年代中期の時点で,この種の事例をごくありふれたものとして診療にかかわっていた経験があります.(斎藤 …

ひきこもりの定義

ひきこもりにはいくつかの代表的な定義がある。ここでは、それぞれを比較してみたい。 厚生労働省『ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン』(2010年) 厚生労働省による2回目のガイドラインでの定義である。行政を中心に2016年の段階ではこの定義が使わ…

斎藤環『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』

ひきこもりはなぜ「治る」のか?―精神分析的アプローチ (ちくま文庫)作者: 斎藤環出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 11回この商品を含むブログ (10件) を見る斎藤さんの新刊です。 以前、中央法規から出ていた本が…

頂き物

ひきこもりのライフプラン――「親亡き後」をどうするか (岩波ブックレット)作者: 斎藤環,畠中雅子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/06/07メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 41回この商品を含むブログ (5件) を見る 斎藤環さんとフィ…

不登校、ひきこもりへの支援を語る

イベントのお知らせです。 第Ⅰ部に登壇します。斎藤環さんとイベントに出るのは初めてですので非常に楽しみにしています。 特別企画 「不登校、ひきこもりへの支援を語る」 http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/hutoko_hikikomori.html開催日時 平成22年1…

WMH日本調査におけるひきこもりの疫学調査

WHOの世界精神保健(WMH)の一環として行われたひきこもりの疫学調査。 小山明日香,三宅由子ほか「地域疫学調査による「ひきこもり」の実態と精神医学的診断について−平成14年度〜平成17年度のまとめ−」 『平成18年度厚生労働科学研究費補助金(こころの健…

根來秀樹「不登校・ひきこもり考える」

根來秀樹,2009, 「不登校・ひきこもり考える」『こころの科学』146:114-9 ここ数年、不登校やひきこもりの子どもや青年が外来を訪れるたびに、その背景にある疾患を診断することにかなりの比重を置いてきたように思う。 その一番大きな理由は、社会不安障害…

「子ども・若者育成支援推進法」の成立

少し前の話になるが、「子ども・若者育成支援推進法」という法律が成立している。文面を呼んでもニートやひきこもりといったものは出てこないが、岸本周平によれば、ニートや引きこもりの若者の支援の基礎的な法律になるようである。 この法律は、ニートや引…

大学生が1人退学すると大学はいくら損をするか

大学生が1人退学すると大学はいくら損をするかということを少し計算しなければならないので、メモ程度にエントリ。正確な答えとしては、各大学によって違うということになるので、いちいちやっていても意味がないので、ざっくりと計算をすることにする*1。 …

土井隆義「かかわりの病理引きこもりという『自分の地獄』」

自己と他者の社会学 (有斐閣アルマ)作者: 井上俊,船津衛出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2005/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (20件) を見る この本の12章に「ひきこもり」についての論考がある。 土井隆義「かかわりの病…

社会に合わせようとするから、社会と合わせられなくなっている

ひきこもりについての論考。「ひきこもり」は社会へ適応しないのではなく、適応しようとするために逆に適応できない状態に陥っているという内容。非常に的確で興味深い論文。 加藤弘通,2006, 「ひきこもりの青年にとって働くということ--社会に向き合って生…

うつとひきこもり

津田均「青年期の「抑うつ」と社会変化」 『精神科治療学』21(11);1218−1221,2006 「ひきこもり」と「うつ」についてとの精神分析からの論文。ここ1年ほど、ちゃんと「ひきこもり」について考えて来なかったなという反省も込めて。 抄録 臨床現場では,…

KHJのひきこもり160万人説の計算式には間違いが2つある

ひきこもりの「推計値」として全国引きこもりKHJ親の会は160万人という数字をホームページに掲載している。 引きこもり数(推計)160万人(全国引きこもりKHJ親の会) この数字は明確に間違えた数値と根拠なく書かれている数値から出されている。KHJの示…

精神保健福祉センター相談件数はひきこもりが最も多い

和歌山市の精神保健センター平成18年度の所報より。 分類の基準はわからないが、精神疾患、神経症が別の項目としてあるので、明らかに精神障害によるひきこもり状態だというものは除かれている傾向にあると思われる。患者が訴える症状とは違って、表題をみ…

ひきこもり8分類

KHJのホームページより。ひきこもりを8分類してみたらしい。リンク先の下部。 (2): 病理性の有無、病症種、障害の重さ別にみる 識別対応の有無 「ひきこもり」という言葉は病症名ではなく、精神医学的下部診断が可能で すが、その実態は不登校・「ひき…

ひきこもり相談専門化 厚労省、47都道府県に窓口

産経新聞の記事。おそらく全国の精神保健福祉センターの周辺に置かれる窓口。民間委託も行われる模様。 ひきこもり相談専門化 厚労省、47都道府県に窓口 8月23日16時14分配信 産経新聞 厚生労働省は23日、ひきこもりの人や家族からの相談専門窓口となる…

ひきこもりとニートは自己愛性パーソナリティ障害

パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)作者: 市橋秀夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/09/09メディア: 大型本購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (13件) を見る 最近では、統合失調症などの原因の…

第3回オーマイ読者相談室 15年引きこもりの息子をどうしたら?

読者からの疑問に専門家が答えるというもの。「15年引きこもりの息子」の相談。(via chikiさん) 15年前から引きこもりの次男は今年30歳。大人しく部屋でインターネットなどをしているようですが、夫も来年には定年になり、いつまで親が養っていけるか心配で…

清水翔太

少し前に友人から聞いていた情報をエントリ。アポロ・シアターに出演して話題になっている歌手。 中学時代に学校になじめず引きこもりになっていた。そんな中、2ちゃんねるのVIP板やカラオケ板において「あめじ」という名で楽曲をアップロードしたりインター…

ひきこもりの高齢化

2007年度版のKHJのひきこもり調査結果がニュースになっていた。徳島大学の境泉洋先生のもの。KHJの会員の平均年齢が30歳を越えたようだ。高年齢化を示す結果が出た。 引きこもりの高年齢化が顕著だ。02年から調査を続ける「全国引きこもりKHJ親の会」(会…

母殺害容疑で26歳男逮捕 愛知・東海「働かぬことしかられ」

調べでは、浩一容疑者は9日未明、1階の寝室で1人で寝ていた加代子さんを起こし、手で顔を殴った上、電気コードで首を絞めて殺した疑い。「普段から働かないことをしかられ、母親がいなくなればいいと思った」と供述している。浩一容疑者は約2年前から定…

中垣内正和「ひきこもり外来からの報告2007」

中垣内正和「ひきこもり外来からの報告2007」 http://www.geocities.jp/dr_nakagaito/ 中垣内正和先生にコメントをいただいた*1。「ひきこもり外来からの報告2007」を示していただいいたが、その資料はいわゆる「ひきこもり」の治療のエビデンスとして使うに…

新版 ひきこもり対応ガイドライン

下記科研に参加しています。この科研は、平成21年(2009年)度に新しくまとめられる予定になっている新しいひきこもり対応ガイドラインの調査・分析を行う科研です。 科研名: 厚生労働科学研究費助成金 こころの健康科学研究事業 「思春期のひきこもりをもた…

土浦の家族3人殺害:検察側、死刑求刑 「責任能力がある」 /茨城

約9年間自宅に引きこもった末に04年11月、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われた土浦市中高津1、無職、飯嶋勝被告(31)に対し、検察側は7日、水戸地裁土浦支部(伊藤茂夫裁判長)の公判で死刑を求刑した。論告で検察側は「厳格な父に恐怖とう…

<引きこもり>最多は30〜34歳 就職・就労きっかけで

「引きこもり」となる原因は「就職や就労での挫折」が最多で、30〜34歳の年齢層が最も多いことが東京都が行った実態調査で分かった。本人の心理や意識にも踏み込んだ引きこもりの公的な調査は全国初。不登校など学校時代の体験をきっかけとし、若年層が…

対人恐怖症と社会不安障害(SAD)の違い

対人恐怖症と社会不安障害(SAD)の違いについて。非常に良くまとまってるのでメモ。 芝山 対人恐怖というのは、日本人特有の恥の文化といったところから出てきて、みんなが非常に共感できる、対人恐怖がよくわかるというところから始まっています。海外の人は…

「ひきこもり」の登場するマンガを教えてください

「ひきこもり」がマンガの中でどのように扱われているかということを調べています。ご存じの方がおられたらよろしくお願いします。 「ひきこもり」が描かれているマンガを教えてください。「ひきこもり」が漫画でどのように描かれているのかを調べています。…

斎藤環『思春期・青年期に発症し遷延化した無気力状態に関する研究』

斎藤環『思春期・青年期に発症し遷延化した無気力状態に関する研究 』(博士論文)論文・審査の要旨 (PDF) 斎藤環氏の博士論文の要旨と論文審査の結果についての書類。要旨から類推するに『社会的ひきこもり』(ISBN:4569603785)の元になった論文ではないかと思…

大阪府職業カウンセリングセンター

大阪・天満橋の「エル・おおさか」の南館4階にある施設。相談・セミナーはすべて無料。本人だけではなく、親御さんの相談も受け付けているはずである。「ひきこもり」に近い「ニート」の相談を持ち込める施設。相談は予約制。年齢制限はない。職業の紹介はし…

全国の精神保健福祉センター

「ひきこもり」の相談先としてまず上げられるのが全国の精神保健福祉センター。「ひきこもり」について何か相談したいと思った場合は、ひとまず、精神保健福祉センターに連絡を入れるのが良いのではないかと思われる。ただ、よく言われることだが、対応のレ…