井出草平の研究ノート

発症時期比較

神経性無食欲症の発症時の平均年齢は17歳であるが, 14歳と18歳に二峰性のピークがあることを示すデータもある.この障害が40歳以上の女性に発症することはまれである.(DSM-IV)


文化的な差異は無いんだろうか? 日本での発症のピークのデータをどこかで見つけて来なきゃ。


ちなみに、あまり知られていないが、ひきこもりも二峰性のピークを持った現象である。

不登校の有無とひきこもりが始まった年齢の関係をみると,不登校のある人は13〜15歳をピークに学齢期にひきこもりが始まった人が多く,不登校のない人は19〜20歳をピークに高い年齢にまで幅広く分布していた.
(高畑隆,2003,「埼玉県における「ひきこもり」の実態」『精神医学』45巻3号,300頁)


この二峰性のピークという振る舞い方はとても重要だと第六感は囁いてる。


ひきこもりの場合の第一のピークは中学生の半ば。特に中二の冬か。摂食障害の場合は、少し先んじている気がする(未確認)。簡単に言ってしまえば、第二次性徴後ということで、両者は共通している(はず)。


ただ、第2のピークがちょっとズレてる。ひきこもりの19〜20歳という数字は制度的に説明可能だが、摂食障害の18歳というのは制度的に説明不可能のようにも見える。社会学的な説明の躓き石になる可能性がある。検討の余地のある数字か。