井出草平の研究ノート

中垣内正和


精神科医中垣内正和*1のホームページより「講演テーマ」。
http://hp.yorodai.com/dr-nakagaito/theme_index.html


診療データ

  • 男女比=4:1、長子80%
  • 平均年齢:26〜7才
  • 年齢幅:11歳〜53歳
  • 高齢化:30歳以上32%、35才以上14%
  • 不登校経験:61%(中学32%、高校33%)
  • 長期化:数ヶ月〜10年以上23%〜20年以上もあり
  • 中断例・非改善例が多い【厚生労働省ガイドライン

計55名(男38名、女17名)の方が訪れ、年令分布は19才〜47才、平均年齢26才、問題の発生より平均6年経過していました。


「ひきこもりの10%弱に合併します」という指摘もあるが、これはあまり見ることのない指摘。おそらく女性が多いことに原因がある。摂食障害に付随する「社会的ひきこもり」(DSM)が含まれているのか、どうなのか。


ひきこもりに使用した薬剤

  1. フルボキサミン20%
  2. スルピリド16%
  3. なし14%
  4. パロキセチン38%
  5. リスペリドン6%
  6. ミルナシプラン6%


割と順当といった感じの処方。中垣内正和は薬剤は有効であるという考え方を持っている。中垣内正和は薬「も」使う立場らしい。薬でなんとかしようという事は推奨していない。おそらく、ひきこもりという症状に対して薬は「驚くほど効かない」(斎藤環)ためなのだろう。薬で治るなら、苦労はせん!という感じ。



まとめ

  • 社会的ひきこもりの回復には親の変化が必要である
  • 少量の薬物+精神療法+集団療法が有効である
  • 親の会、居場所の意義は大きい
  • 基本的に本人の社会参加は可能である


『ひきこもりからの回復12のステップ』より

人類の歴史は、古今東西を問わず、最初に「男と女ありき」だったことを知った


こんなものを入れるのは、らしいっちゃーらしいか(^_^;

*1:中垣内は「なかがいと」と読む