井出草平の研究ノート

花村萬月『浄夜』


浄夜

浄夜

自称モデルで過食嘔吐を繰り返す宮島弥生は小説講座に通う作家志望の女。講師である芥川賞作家の花山と、彼の担当編集者の桐島は、彼女の作品から立ちのぼる負のエネルギーの強さに圧倒され衝撃を受ける。衝撃の問題作。

アマゾン「出版社 / 著者からの内容紹介」より


一応、読んでみなくちゃ。


「ひきこもり」って小説になりにくい。社会関係が切断されて、社会的行為が喪失してしまっているからか。昼過ぎに起きて、ボーとして、夜コンビニにお出かけ。意味もなくテレビを見て、日が昇る頃に就寝。今日も誰とも話をしなかった(一応これがオチ)。こんな小説なんて誰も読みたがらないだろう、きっと。


何をどう伝えるのかということが難しい。伝える手段がなぜこうも少ないのかと時々思う。