エフェドリン


風邪をひいた。
薬はなるべく飲みたくないけども、鼻だけは何とかしたいので、塩酸プソイドエフェドリンを服用。この薬は塩酸フェニルプロパノールアミンの代薬として使われているものだが、摂食障害にも関係する薬剤でもあり、ちょうど良い機会なので少しだけメモ。エフェドリン(ephedrine)は副作用に「食欲不振」があって、やせ薬として使われることがあるのである。

塩酸フェニルプロパノールアミンを含有する医薬品による脳出血に係る安全対策について


PPAについては、その服用と出血性脳卒中との発生リスクに関する大規模疫学調査が米国において実施され(1994〜1999年)、その関連性について、女性が食欲抑制剤として服用した場合に有意に高いとの結果が得られた。(平成12年5月)
これを受けて、米国食品医薬品庁は、「PPAが出血性脳卒中のリスクを増大させる」として、平成12年11月に、製薬企業に対し、PPAを含有する医薬品の米国内における自主的な販売中止を要請した。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0808-1.html

PPA(塩酸フェニルプロパノールアミン)の副作用について

  • PPAはダイエットの食欲抑制剤として使用しないこと。
  • PPAはダイエット食品に不正使用されている恐れもあります。
  • 海外で売られるダイエット食品にはエフェドリン配合例が数多くあります。

http://www.botanical.jp/library/news/073/index.shtml


塩酸プソイドエフェドリンが使用される以前によく出回っていた、塩酸フェニルプロパノールアミンはダイエット薬として米国ではサプリメントのような形で売られていたらしい。

米国では4月から、エフェドラ(麻黄、Ephedra)とエフェドリン(ephedrine)(注1)のサプリメントが、実質的に販売できなくなりました。
2月に米国FDAにより制定された規則が、2ヵ月間の猶予をおいて、4月8日から施行されたものです。
http://www.botanical.jp/library/news/120/


エフェドリンは植物のマオウ(Ephedra sinica Stapf)から得られるアルカロイド成分で、日本では4つの医薬品として使われている。

  1. エフェドリン(塩酸エフェドリン)(l-ephedrine)
    心拍数増加、心拍出量増大、血圧上昇、気管支拡張、血管収縮、血清カリウム値の低下、心悸亢進、食欲不振、発疹、口渇
  2. プソイドエフェドリン塩酸プソイドエフェドリン)(d-pseudoephedrine) 血管収縮、抗炎症作用
  3. メチルエフェドリン(塩酸メチルエフェドリン)(l-methylephedrine)
    気管支拡張、鎮咳、抗アレルギー
  4. ノルエフェドリン塩酸フェニルプロパノールアミン)(l-norephedrine)
    血清カリウム値の低下、心悸亢進、食欲不振、発疹、口渇

http://www.botanical.jp/library/news/120/index.shtml#3

医薬品成分(エフェドリン等)が検出された米国製のいわゆるダイエット用食品について


Body Synergy -FAT BURNING FORMULA-(平成14年10月24日横浜市発表)   (ボディ シナジー ファット バーニング フォーミュラ)
含有されている医薬品成分:
 エフェドリン、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン


ENRICH ULTIMATE B.A.L.A.N.C.E.D. PACK(平成15年2月7日埼玉県発表)   (エンリッチ アルティメイト バランスドゥ パック)
含有されている医薬品成分:
 エフェドリン、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、ノルエフェドリン

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/other/030319-2.html


塩酸プソイドエフェドリンも塩酸フェニルプロパノールアミンもダイエット用食品に含まれている。

平成12年、大規模疫学調査の結果、医療用医薬品として総合感冒薬に含有される塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)を女性が食欲抑制薬として服用すると、出血性脳卒中の発生が有意に高いとの結果が得られた。 その後、脳出血などの副作用例4例を含めて、一般用医薬品で5例、医療用医薬品で2例の副作用例が発生した。その多くが、用法・用量の範囲を超えた服用、または禁忌とされる高血圧症例への使用などの不適正使用例であった(いずれも回復または軽快)。 これを受けて厚生労働省は、より安全と考えられる塩酸プソイドエフェドリンまたは硫酸プソイドエフェドリンを含有する医薬品等への速やかな切替え、などの指示を通達している(以上、2003年8月8日付け厚生労働省報道発表資料を改変)。
http://minds.jcqhc.or.jp/G0000023_0007.html


塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)を食欲抑制薬として服用すると出血性脳卒中の発生が高いようだ。量も通常の風邪薬の量より多くなるため、危険度は上がる。

エフェドリンは、「エフェドラ」に代表されるダイエット薬にも含まれていた。 (絶大的なダイエット効果のデータを誇り、『ハリウッド女優に人気』と謳われていた頃のエフェドラは『エフェドリン含有』の輸入合法ドラッグであったが、現在のドラッグストア人気品は『エフェドラフリー』、つまりエフェドラを含まない安全バージョンである。心臓トラブルや薬物症状等の危険性はゼロになったが、効果も普通のサプリメント程度になってしまった)

エフェドラを含め、いくつかの痩身補助薬(ダイエット補助薬)は、日本の厚生労働省アメリカ食品医薬品局FDA)などの勧告により、いくつかの国では販売が禁止された。エフェドリンとその他の薬を併用した場合の重大な副作用には、高血圧、脳卒中心筋梗塞を引き起こす危険性がある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3


以下はエフェドリンとダイエット薬についてのページより。非常に詳しい。

 マオウ(エフェドラ)は中国漢方では4000年の使用歴をもつ重要なハーブです。日本でも古くから感冒薬や気管支喘息薬として使われてきましたし、現在でも、市販感冒薬の多くに含まれています。

 ところが、1980年代から、アメリカを中心に、エフェドラの新しい使用法が広がってきました。それは、これまでこの薬剤の副作用として考えられてきた食欲不振、不眠、血圧上昇、体温上昇などの効果の逆用です。ダイエット業界はこれらの副作用に注目して、エフェドラ製品をダイエット薬として使用し始めました。エフェドラは基礎代謝率を高くし、体温、血圧などをわずかに上げ、エネルギー消費率を高めます。使用者によっては、運動能力を高め、気分をハイにするとされています。同じ仲間の化合物、カフェイン、アンフェタミンリタリンメチルフェニデート)の効果から類推しても、これは大いにありうることです。このような新しく発見された効能(?)をつけ加えて宣伝に使い、エフェドラはダイエット市場の成長株になったのです。

 アメリカでは、1960年代、1970年代にダイエット薬にアンフェタミン類(日本でいう「覚せい剤」類、食欲抑制効果が強い)が混入される事件が頻発し、その乱用が問題になりました。規制と取締りが厳しくなって、その種非合法ダイエット製品ユーザーも合法のハーブ系ダイエット剤に流れたようです。

 現在エフェドラは、中国やアメリカでは、補助食品、煎茶や食品添加物として、あるいは抽出物のカプセル剤や錠剤などいろいろな形で販売され使用されています。折からの健康ブームとハーブ人気に乗ってエフェドラは販路を広げ、日本にも輸入されるようになりました(違法行為です)。ダイエット薬として使用されるときには、日本でも、古くからある「マオウ」という名称ではなく、「エフェドラ」と呼ばれてきました。
http://www2.gunmanet.or.jp/Akagi-kohgen-HP/ephedra.htm


最後に塩酸プソイドエフェドリンの副作用について。副作用については、現段階では塩酸フェニルプロパノールアミン<<<塩酸プソイドエフェドリンということになっているが、塩酸プソイドエフェドリンでも、出血性脳卒中のリスクはあるとの指摘がある。

Carlos Cantu et al.,2003,
Stroke Associated With Sympathomimetics Contained in Over-the-Counter Cough and Cold Drugs 
Stroke, American Heart Association :34.
http://intl-stroke.ahajournals.org/cgi/content/abstract/34/7/1667

Stroke related to over-the-counter sympathomimetics was associated with acute hypertension and/or vasospasm or angiitis mechanisms, most related to the use of PPA; however, stroke also occurred with the use of other sympathomimetics, particularly pseudoephedrine.


対照群をおいた調査ではないが、街頭の薬局で販売されている交感神経興奮剤(sympathomimetic)と脳卒中の関係性でもっとも考えられるのが、塩酸フェニルプロパノールアミンの使用だが、他の交感神経興奮剤でも起こりうることで、特にプソイドエフェドリンに関してる言えるとのことである。


塩酸プソイドエフェドリン脳卒中の副作用がないというわけではない。

 エフェドリン系補助食品(ephedrine dietary supplements)の使用量と使用期間について、FDAの勧告(1997)は、エフェドラアルカロイド、またはエフェドリン量にして、1回量 8mg 以下、6時間の間隔をあけて服用し、1日量 24mg です。また7日以上の連続使用をしないように指示をすべきであるとしています。業界の抵抗にあって、規制とすることはできず、勧告という形式になりました。
http://www2.gunmanet.or.jp/Akagi-kohgen-HP/ephedra.htm


特に1週間を越える使用に関しては注意が必要。


参考:
Phenylpropanolamine (PPA) Information Page[FDA]
http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/ppa/default.htm


HENYLPROPANOLAMINE & RISK OF HEMORRHAGIC STROKE:Final Report of The Hemorrhagic Stroke Project May 10, 2000
http://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/00/backgrd/3647b1_tab19.doc [MS Word]


塩酸プソイドエフェドリン[Wikipedia]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9%E9%85%B8%E3%83%97%E3%82%BD%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3


ダイエット薬に脳出血の副作用か?
http://www.caloricdiet.com/special/articles/ppa.html#urls