井出草平の研究ノート

なんばパークス第2期



読書会の余波で、なんばパークスについてエントリ。


なんばパークスの第2期分が4月19日にオープンする。
新店舗は松竹系のシネコン(大阪市内最大)、トイザらス旭屋書店高島屋の専門店街が入る。新規店舗の顔ぶれは郊外型のショッピングセンターである。パークスの南側にはヤマダ電機があり、パークスと通路で行き来できるようになる。


パークスの地下には駐車場も完備されているため、郊外から自動車でやってきて、パークスで遊んで家に帰るということは今までも出来ていた。しかし、パークスの第1期は、郊外型消費をする店舗と言うよりは、ミナミでの都会型消費の拠点と言った方が近く、家族連れにはあまり適した場所とは言えなかった。第2期でヤマダ電機トイザらスが入店することによって、今まで以上に家族連れを多く取り込むことになると予想される。


なんばパークス六本木ヒルズキャナルシティ博多汐留シオサイトなどのジョン・ジャーディによって設計されている。ジョン・ジャーディは最近の再開発を語るときに外せない人物である。六本木ヒルズがそうであるように、なんばパークスも外界と遮断された空間を持っている。なんばパークスにはパークスガーデンというビルと一体化した公園があり、そこからは、なんばの街が見えない構造になっている。また、葉加瀬太郎のテーマソングが鳴り、色とりどりのライティングがされて空間演出がなされている。阪神優勝の際に飛び込む人が続出する道頓堀や、ホビー系の店がたくさんあるオタクロード、関西のメイド喫茶の一番の集中地である日本橋に近いところにある場所とは信じがたい空間になっている。


このなんばパークスが郊外型ショッピングセンターに変化しようとしている。ミナミの都会のど真ん中に車で来て、地下駐車場から入り、なんばパークスでショッピングや食事をして休日を過ごす。なんばパークスからは外界を見せない構造になっているため、パークスにいても難波にいるという感覚が起きない。そして、一日が終わると、自動車で自宅に帰っていく。このような、都会の中の郊外型消費をする構造が用意されたわけである。


このなんばパークスデベロッパーは南海電鉄である。パークスは南海の難波駅と隣接した立地にある。従って、自動車だけではなく、電車で来てパークスに行くということも可能である。このあたりは最寄り駅のない六本木ヒルズとは違うところだ。南海は大阪の南側に路線を持つ鉄道で、大阪の南側からの集客が期待できる。パークスは二重の集客路を持っていることになる。


参照
なんばパークス(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%B0%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9
なんばパークス第2期 オープン
http://www.nambaparks.com/phase2/index.html