羽入辰郎『マックス・ヴェーバーの哀しみ』


ヴェーバー精神疾患はその意味では正しいのである。ごまかしはいつか破綻する。講義が出来なくなったのは正しいのである。彼は「職業としての学問」が嫌いだったのである。そのヴェーバーが晩年、『職業としての学問』という題で、学生達の前で講演した、というのは何とも皮肉である。誰よりも「職業としての学問」が嫌いだった男が、「職業としての学問」から脱落せざるを得なかった男が、正にそのテーマで講演したのであるから。(185頁)


ヴェーバーのこのあたりの議論にはいろいろと思うことがあるので、ヴェーバーは「職業としての学問」が嫌いだったというフレーズは心に響いた。


あとがきの最後に折原浩氏へのメッセージが書いてあった。

 最後に折原浩氏に言っておこう。貴兄はこの本を見ると、羽入は自分の批判には一切答えずに、また別の本を出した、無責任極まりない、などと言ってくるであろうが、それは誤解であり、貴兄がそこで苛立つ必要は何らない。本書を書き始める前の段階で、貴兄への反駁書『学問とは何か−−「マックス・ヴューバーの犯罪」その後−−』と題した完成稿を、筆者はミネルヴァ書房にすでに提出しており、現在校正中である。本書は、右記完成原稿の提出後に書いたものである。筆者の心づもりとしては、貴兄への反駁吾が出た後で本書を出したかったのであるが、校正の分量の差がケタ違いで、出版の順序が結果的に後先になってしまったものである。次に出る本で貫兄の論難に対しては逐一反駁してあるので、楽しみに待っていらして頂きたい。


羽入−折原論争に関しての論駁書がもうすぐ出るとのこと。折原浩氏からは羽生羽入氏の研究に対しても、個人に対しても色々と批判が出てきていたが、これからは羽生羽入氏からの本格的な反論が期待出来そう。