トリンテリックス(ボルチオキセチン)と性機能障害

トリンテリックス(ボルチオキセチン)について一つ気づいていなかったことがある。下記の記事を読んで気付いた。

www.mdmag.com

性機能障害が他の抗うつ薬に比べて低いという補足記述が2018年10月22日にFDAに受理されたという記事である。

研究

元になった研究はJacobsen et al.(2015)である。

www.ncbi.nlm.nih.gov

セレクサ、パキシルジェイゾロフトで治療され反応した参加者の薬を無作為にトリンテリックス(10/ 20mg; n = 225)とレクサプロ(10 20mg; n = 222)に切り替えた。期間は8週間である。
性機能の尺度はCSFQ-14(the Changes in Sexual Functioning Questionnaire Short Form)、抗うつ剤の有効性はMADRS、全般的な評価としてCGIを使用した。
性機能障害はレクサプロに比較して少なかった。また、両方のグループで抗うつ薬の有効性は継続していた。

世界で市販されている性機能障害の出にくい抗うつ剤

  • リフレックス・レメロン(ミルタザピン)
  • トリンテリックス(ボルチオキセチン)
  • ブプロピオン(未承認)
  • アゴメラチン(未承認)
  • ビラゾドン(未承認)

性機能障害が少ない抗うつ薬は海外ではいくつか選択肢がある。しかし日本では2つしかない。

リフレックス・レメロンは眠気によって日中のパフォーマンスが低下することなど、副作用が原因で服薬が難しい人が多い。 日本では、高齢者がターゲットなのではとブログで書いたが、性機能障害もターゲットであるのは間違いなさそうである。

研究者コメント

バージニア大学医学部精神医学および神経行動科学科の主任研究調査員であるアニタ・クレイトン医学博士のコメントが掲載されている。

性機能障害は、SSRIを処方されたときにうつ病と闘う最も一般的で厄介な副作用患者の1人です。これらの厄介な副作用を具体的に調べるために研究を設計しました。うつ病の治療効果を失わずに、性的副作用が潜在的に少ない薬剤に変更することは、うつ病患者にとって重要な選択肢です。