井出草平の研究ノート

Mplus

2値変数をアウトカムとしたプロビットモデルの媒介分析[Mplus]

こちらのTable 2.1の例を解説する。コードはリンク先のinpファイルを参照のこと。 www.statmodel.com 分析はMacKinnon et al.(2007)のもの。 MacKinnon, D.P., Lockwood. C.M., Brown, C.H., Wang, W. & Hoffman, J.M. (2007). The intermediate endpoint …

媒介分析[Mplus]

職場における性差別の実験的研究 職場における性差別の実験的研究の分析。 こちらのTable 2.1の例を解説する。コードはリンク先のinpファイルを参照のこと。 www.statmodel.com データ onlinelibrary.wiley.com Garcia, D. M., Schmitt, M. T., Branscombe, …

ブートストラップを伴ったロジスティック回帰分析[Mplus]

Mplusで行うロジスティック回帰分析をブートストラップ500回の反復をするバージョン。 ides.hatenablog.com データやデータの中身については先のエントリを参照のこと。 title: logit regression for coalminers data: file =coalminer.dat; variable: names…

間接効果と総合効果[Mplus]

UCLAのidreの解説から。 https://stats.idre.ucla.edu/mplus/seminars/mplus-class-notes/path/ データ https://stats.idre.ucla.edu/wp-content/uploads/2016/02/path.dat 高校の成績 (hs) 大学の成績 (col) GRE スコア (gre) および大学院の成績 (grad) モ…

重回帰分析とロジステック回帰分析をRとMplusでやって比較する[Mplus][R]

データの準備 AERパッケージのCPS1985データを利用する。 library(AER) data(CPS1985) d1 <- CPS1985 caretパッケージのdummyVars関数を用いて、factor型のものをすべてダミー変数化する。 library(caret) dummy <- dummyVars(~.,data=d1) d2 <- as.data.fra…

ロジスティック回帰分析[Mplus]

Mplusでロジスティック回帰分析をする方法である。炭鉱夫の年齢と炭鉱で働くと生じる健康被害の息切れの関係を推定した例を使用する。 解説するのはこちらの例。 https://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.367.3127&rep=rep1&type=pdf デ…

2値のアウトカムを持ち、データ欠落を伴い、媒介変数のあるパスモデル[Mplus]

Mplusの媒介変数(Mediator)の分析。データ欠落については今回はおまけ程度で。 図で一目瞭然だが、ロジスティクス回帰分析(左)に媒介変数が入ったモデル(右)である。 出典はこちら。 https://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.367.551&rep…

確証的因子分析におけるMIMICモデル[R][Mplus]

複数の観測変数によって1つの構成概念が規定され、その構成概念が別の観測変数群に影響を与えているようなモデルをMIMIC(Multiple Indicator Multiple Cause)モデルと呼ぶ。 MIMICモデルのデモを見ていると、Mplusの例5.8を使ったものが多かったので、それ…

RからMplusを使う Rですべて完結させる

RからMplusが使えるようになるMplusAutomationパッケージについてのエントリ2つ目。 前回はデータをMplus形式に変換する方法について解説した。 ides.hatenablog.com 今回も下記の条件で書いている。 RStudioを使っている ファルダパスに日本語が混じってい…

RからMplusを使う ファイル変換編

RからMplusが使えるようになるMplusAutomationパッケージというものがある。 cran.r-project.org 有用な関数が複数含まれているので使い方がいくつかあるが、今回はRを使ってMplusのデータとコードの一部を作る方法を紹介しよう。 RStudioを利用する RとMplu…

1台のパソコンで異なったバージョンのMplusを使うには

今日は小技の紹介。 1台のパソコンで異なったバージョンのMplusを使うにはどうしたらよいか、という話である。 このようなことを試みた人はあまりいないかもしれないが、Mplusの異なったバージョンを同じPCにインストールしてもうまく使えない。 今回のはそ…

コマンドラインにふりながを打つ

CUI、コマンドライン、など呼び方はいくつかあるが、統計処理をする際にコマンドを打つ作業が求められることがある。統計学の習得をする際にコマンドを打つという作業でつまづく人は多いらしい。 計量の研究者でもSPSSやAMOSだったらできるが、RやMplusは無…

Mplusのデータファイルとパスの2バイト文字

Mplusのデータファイルの位置について。 絶対パスでデータファイルを指定しないといけないと思っていたのが、相対パスでも大丈夫だということに最近気づいた。 絶対パスとは以下のようなものだ。 DATA: FILE IS "C:\Dropbox\Documents\Study\LCA\data.csv" …

Mplusで探索的因子分析を行う

Rでの方法はこちらを参照。 ides.hatenablog.com データはRのpsychパッケージに含まれるものを利用するので、作成方法は下部に記載する。 (追記: 2021/12/06) データの内容についてはこちらを参照。 Mplusのコード TITLE: Exploratory Factor Analysis by Mp…

抹消結果を伴った潜在クラス分析の方法の比較

潜在クラス分析の潜在変数を独立変数として使う場合には、いくつか方法がある。最も簡便なのは、潜在クラス分析の中に、従属変数を組み込んでしまう方法である。 パス図で示すとこの方法が合理的であることがわかるだろう。 近年になって一部の統計パッケー…

抹消結果(distal outcomes)を伴った潜在クラス分析

抹消結果を伴った潜在クラス分析(Latent Class Analysis with distal outcomes)とは、潜在変数を独立変数にした分析のことである。今回はMplusを使用して分析を行ってみたい。 まとめると以下のようになる。 表1 カテゴリカル変数の分析法のまとめ 観察さ…

Mplusにおける混合モデルのauxiliary設定

Mplusでは、潜在変数を扱った混合モデルの場合、潜在変数を独立変数にする場合でも、従属変数にする場合でも、補助コマンドを設定する必要がある。 共変量とは、潜在変数を従属変数にする場合の独立変数を指し、抹消結果(distal outcomes)は潜在変数を独立…

共変量を伴った潜在クラス分析

潜在クラス分析の潜在変数を従属変数にして分析を行う場合の技法。 パス・ダイアグラムで描くと次のようになる。 例えば、パーソナリティについて質問をして、潜在クラス分析をすると、パーソナリティが4つに分類できることが分かったとしよう。 これらの各…

Mplusにおける潜在クラス分析で各ケースのクラス所属確率を出力する

Mplusで潜在クラスは分析できたが、その後どうするかという問題がある。 例えば、計算した潜在クラスを他のモデルの独立変数や従属変数に使用したいといった場合だ。最近は、同時推定(共変量を伴った潜在クラス分析やDistal Outcomesを伴った潜在クラス分析…

Mplusで行う潜在クラス分析(順序づけられていないカテゴリカル変数)

Mplusの説明書に掲載されている例7.7から。 https://www.statmodel.com/usersguide/chapter7.shtml潜在クラス分析に使用する変数が順序づけられていないカテゴリカル変数である例。 パスダイアグラムは以下のように書く。潜在クラス数が複数あってもCは一つ…