小林正幸氏の記述から。
そこで、マニュアル化に当たり、硬いプログラムではなく、不登校向けのカウンセリングや援助の技術を、一定のレシピとして提示するしかないと考えた。周知のとおり、レシピとは、料理を作る手順である。それは、料理を作るための完全な規則集ではない。材料と手順に関する必要最小限のことが書かれている。注意事項はあるものの、状況と料理人の個性に応じてでき上がる料理は異なってくる。料理を作るときの材料の切り方などの基本的で最低限の知識とスキルがあれば、レシピに従って、一応はある特定の料理が完成する。金子と津田(一九九六)は、カウンセリングのような相手のある複雑な作業、とくに、「完全にコントロールできないものに対してはレシピーを使うという必然性がある」としている。筆者もカウンセリングのような相手のある世界では、レシピが一番有用であると思う。
−−「不登校問題への新しいアプローチ」『こころの科学』2003年11月・112号
小林氏が引用されているのはこの本
- 作者: 金子邦彦,津田一郎
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 1996/06
- メディア: 単行本
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