井出草平の研究ノート

文部科学省「子どもの自殺予防」


「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」のマニュアル及びリーフレットの作成について


平成21年3月27日
児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議


 児童生徒の自殺予防については、平成18年6月に成立した自殺対策基本法等の趣旨を踏まえ、平成19年3月には「子どもの自殺予防のための取組に向けて」(第1次報告)を取りまとめ、さらに本報告を受け、昨年3月より調査研究協力者会議を設置し、学校現場における自殺予防方策について、専門家や学校関係者による調査研究を実施してきました。この度、本会議の取りまとめとして「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」のマニュアルを作成しましたので、お知らせいたします。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/046/gaiyou/1259186.htm


教師向けの自殺予防マニュアル。メンタルヘルスの臨床訓練をしていない教師は、我が身のように感情移入することをやってしまいがちになるので、自殺リスクへの対応はなかなか重荷ではないかなと思う。ただ、書いてあることを知ってて損はない内容ではあると思う。ちなみに「自傷行為は、将来起こるかもしれない自殺の危険を示すサインです」と書いてある。両者は、グループとして重なることはあるけども、リストカットと自殺を関連させるのは個人的にはあまり賛同できない。リストカットは「死ぬため」に切るのではなく「生きるため」に切るのだと基本的には思うからだ。


「死にたいと訴えたりリストカットを繰り返したりするような子どもは周りを振り回しがちです。」という記述がある。これ重要。いわゆる境界性人格障害*1の生徒と教師の関係は難しそうだ。

*1:未成年にこの診断名はつけれないが