井出草平の研究ノート

リアリティセラピーとマインドフルネス瞑想の併用がインターネットゲーム障害の若年成人の時間間意思決定衝動性を減少させる

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  • Yao, Yuan-Wei, Pin-Ru Chen, Chiang-Shan R. Li, Todd A. Hare, Song Li, Jin-Tao Zhang, Lu Liu, Shan-Shan Ma, and Xiao-Yi Fang. 2017. “Combined Reality Therapy and Mindfulness Meditation Decrease Intertemporal Decisional Impulsivity in Young Adults with Internet Gaming Disorder.” Computers in Human Behavior 68 (March): 210–16.

リアリティセラピーとマインドフルネス瞑想の併用がインターネットゲーム障害の若年成人の時間間意思決定衝動性を減少させる
意思決定の衝動性は、インターネットゲーム障害(IGD)における重要な表現型であり、治療標的である。リアリティセラピーとマインドフルネス瞑想は、衝動性を低減させる2つのアプローチである。本研究では、リアリティセラピーとマインドフルネス瞑想を組み合わせたグループ行動介入が、意思決定衝動性とIGDの重症度を低下させる効果を評価することを目的とした。25人のIGDと21人の健康な比較対象(HC)の若年成人が、時間間およびリスクのある意思決定をそれぞれ測定するために、遅延割引およびバルーンアナログリスクタスクのベースラインテストに参加した。そのうち、18名のIGD被験者は介入に参加し、介入終了時に再度テストを受け、介入を受けていない19名のHC被験者も同様の期間内に2回テストを受けた。その結果、以下のことがわかりました。1)ベースラインでは、IGD被験者はHC被験者よりも時間間およびリスクのある意思決定衝動性が高かった。(2)介入後、IGD被験者はベースラインと比較して、遅延割引率とIGDの重症度が低下したが、リスクのある選択における意思決定衝動性には違いが見られなかった。これらの結果は、意思決定衝動性が多面的な行動構成要素であることを示唆しており、IGDの治療標的となりうる可能性がある。さらに、これらの結果は、IGDの形成、維持、寛解におけるさまざまな形態の意思決定衝動性の役割について、さらなる研究の必要性を強調している。