- Janssen, I., Roberts, K. C., & Thompson, W. (2017). Adherence to the 24-Hour Movement Guidelines among 10- to 17-year-old Canadians. Health Promotion and Chronic Disease Prevention in Canada, 37(11), 369–375. https://doi.org/10.24095/hpcdp.37.11.01
論文の概要
本研究は、2016年に発表されたカナダの「24時間運動ガイドライン(Canadian 24-Hour Movement Guidelines)」について、10歳から17歳のカナダの子どもと若者が、その3つの主要な推奨事項をどの程度遵守しているかを調査したものである。調査は、2013/14年の「Health Behaviour in School-Aged Children (HBSC)」研究のデータに基づき、全国的に代表性のある22,115人の若者を対象に行われた。
推奨事項は以下の通りである。 * 中高強度身体活動(MVPA): 1日あたり60分以上 * 娯楽目的のスクリーン利用時間: 1日あたり2時間以内 * 睡眠時間: 10歳から13歳は9〜11時間、14歳から17歳は8〜10時間
主要な調査結果
- 3つの推奨事項すべてを満たした若者:
- わずか3%にすぎなかった。
- 推奨事項の遵守状況(個別):
- 睡眠時間: 66%が推奨を満たしていた。
- 身体活動: 35%が推奨を満たしていた。
- スクリーン時間: わずか8%が推奨を満たしていた。
- 推奨事項の遵守状況(組み合わせ):
- 2つの推奨を満たした若者は25%だった。
- 1つの推奨を満たした若者は51%だった。
- いずれの推奨も満たしていない若者は21%だった。
結論と考察
この研究は、10歳から17歳のカナダの若者のうち、ごく一部(3%未満)しか「24時間運動ガイドライン」の主要な推奨事項すべてを遵守していないことを示している。特に、スクリーン利用と身体活動に関する推奨の遵守率が極めて低いことが明らかになった。
この結果は、個別の行動(身体活動、スクリーン時間、睡眠)に焦点を当てるだけでは、若者の全体的な運動習慣の状況を捉えきれないことを示唆している。研究者たちは、スクリーン利用時間の短縮に成功するような介入策が、若者の健康的な運動プロファイルを改善する上で特に有効である可能性を指摘している。
限界
本研究の主な限界は、データが自己申告に基づいているため、報告の過大評価や過小評価の可能性があることである。また、スクリーニングされたサンプルから、特殊な教育プログラムを受ける若者や、先住民保護区に住む若者などが除外されている点も挙げられる。