ヒステリー性パーソナリティ障害

時折、ヒステリーの話であったり、ヒステリック・パーソナリティ障害の話をするのだが、いまいち伝わらないことが多いので、ヒステリー性パーソナリティ障害にいついてまとめておきたい。

ヒステリー性パーソナリティ障害とは古典的ヒステリーの特徴を持った一群を指した用語である。

もちろん自分で作った概念ではない。出所はマイケル・ストーンである。

パーソナリティ障害 治る人、治らない人

パーソナリティ障害 治る人、治らない人

たとえばヒステリー性パーソナリティを抱えた患者は,神経症的パーソナリティ構造あるいは境界パーソナリティ構造と関連づけられていようと,演技性パーソナリテイ障害の患者が示すほど「劇的」属性を示さない。少なくともDSM-III-Rに列挙されている属性(新奇性追求,自己中心性,要求の多い傾向,怒りの爆発)に関しては,少ないといえるのだ。
DSM-IV(American Psychiatric Association 1994) とDSM-IV-TRではこういった項目が強調されなくなったので,演技性パーソナリティ障害のプロフイールは,精神分析の伝統でいうヒステリー性パーソナリティのプロフィールと非常に近いものになった。
古典的なヒステリー性患者は外面的にはいくぶん誘惑的であっても,性的に抑制されていて,どちらかと言えば臆病であり,癇癪を起こすよりは機嫌取りをする傾向にあり,衝動的というよりもより不安が強く,安心感を欠いていると描写されていた。(79ページ)

これは非常にわかる話で、演技性(histrionic) の場合は、性的に誘惑的、例えば露出の多い服などを着たりするが、古典的ヒステリーの場合には、そういった傾向がみられない。機嫌取り、不安が強いというのもわかりやすい特徴。性的な抑圧というのは見てすぐにわかる特徴ではないが確かにストーンの言うように古典的なヒステリーでよくみられる。

境界性パーソナリティー障害は30歳、40歳になると症状が緩和していく。境界性パーソナリティー障害の症状を弱化したものがヒステリー性パーソナリティ障害になるわけではないが、ややヒステリー性パーソナリティ障害に似てくる気がする。境界性は社会参加の阻害要因になるが、ヒステリー性は社会参加の阻害要因にならない。逆に、機嫌取りの性質を生かして世の中をうまく渡っていけるかもしれない。30歳を超えて社会参加を続けられるかは、どれくらいヒステリー性を持っているかというのが関係しているかもしれない(仮説)。

私はかつてヒステリ一性格(hysteric character) と呼ばれていたものに対して意図的にヒステリー性パーソナリティ(hysteric personality) という用語を使っている。またヒステリー性パーソナリティという用語は,この障害といとこ関係にあるが明らかに健康度の低いII軸の演技性(histrionic) パーソナリテイ障害とを区別するためにも使われる。なぜなら,後者を具現する患者の大半は. Kernberg (1967) の疾病分類でいうと境界例水準(ボーダライン・レベル)の精神構造で、機能するからだ。対照的にヒステリー性パーソナリテイの患者は, しばしば自己同一性の感覚が健康に発達しているので,神経症水準の精神構造で機能する。ヒステリー性パーソナリティの患者たちは通常様態においても程度においても不安群障害の患者と似たような不安を持っているので,仮にヒステリー性パーソナリテイがII軸に含められるとしたらC群に入るであろう。(125ページ)

ちなみにヒステリ一性格というのはカーンバーグの用語である。
読んでないが、ストーンによれば下記の本に書いてあるとのこと。

Aggression in Personality Disorders and Perversions

Aggression in Personality Disorders and Perversions

さて、ストーンはC群に入るかB群に入るかということを(彼の中では治療可能か否か)を非常に熱心に議論をしているが、僕は別個の議論にした方がわかりやすいのではないかと思うのだ。だからストーンの議論とは少しズレてしまうのだが、ヒステリー性パーソナリティ障害がどのカテゴリーに入るのかと言われれば、B群だと思う。Borderline(境界性)、histrionic(演技性)に似ているというのが一番の根拠だが、ヒステリーの不安にSSRIが効かないのも根拠といえば根拠である。DSM-5ではABCという区分けもなくなったのでこの議論も不毛かもしれない。

アルコール使用障害と併存症

アルコール使用障害(AUD)と併存症についてまとめてみた。

アルコール使用障害の概観

  • アルコール使用障害(AUD)は、医療費の4%を占める慢性疾患および再発性疾患である(Margolese et al., 2004 ; Rehm et al., 2009)。
  • 12ヶ月と生涯AUD(DSM-5)の有病率はそれぞれ13.9%と29.1%であると報告されている(Grant et al.,2016)。
  • AUDは、傷害、疾病、死亡(Barbosa et al.,2010 ; Dawson and Grant, 2011)、および相当な財務コスト(Joshua, 2017)を含む多くの有害な結果のリスクを増加させる。
  • 初期の生活ストレスやストレスの多い生活状況(例えば、愛する人の死、離婚)を含む不利な生活環境(Holgate and Bartlett, 2015)。
  • ストレスと同様に、生活習慣の満足度はアルコール使用および飲酒に関連している(Peltzer and Pengpid,2016)。
  • 精神障害を有する個人は、しばしばAUDとの併存疾患を示す(Sher,2006)。
  • 統合失調症気分障害人格障害などの精神障害とAUDとの密接な関係は、精神障害がアルコールへの暴露のリスクを増加させ、AUDの早期生命リスク要因を悪化させる可能性があることを示唆している(Fink et al., 2016)。

統合失調症

  • 精神分裂病患者の3分の1以上がAUD診断基準を満たしており、人口全体の3倍以上の罹患率(Regier et al., 1990 ; Green and Brown, 2006)。
  • 統合失調症の患者における併存症AUDの重要な予測因子は男性、陰性症状の重症度、うつ病の重症度(Meszaros et al., 2011)、低学歴、以前の暴力的犯罪、物質使用障害の家族歴(Apantaku-Olajide et al., 2014)である。
  • 統合失調症患者のAUDの併存率は、精神病理のより大きな重症度(Margolese et al., 2004)および神経認知機能障害(Manning et al.,2009)と関連している。いくつかの研究は、統合失調症とAUDが併存する個人が、作業記憶(Bowie et al., 2005 ; Potvin et. al., 2008)、エピソード記憶(Smith et al.,2011)、および言語学習を含む記憶障害を悪化させることを示唆している(Manning et al., 2009)。
  • 認知機能障害、特に遂行機能障害は、AAUDを併存する統合失調症患者の主要な症状の一つである(Manning et al., 2009)。これは、遂行機能不全がAUDのリスク要因であることを示唆している。アルコール中毒以外の研究において、大麻関連障害のある遂行機能を有する人は、回復に成功するために必要なスキルを学び、適用することが困難であることが判明し、大麻使用への再発リスクが高まることが判明している(Crean et al., 2011)。同様に、これは、行動療法から恩恵を受ける個人の能力を妨げ、アルコール使用への再発のリスクを増加させる(Aharonovich et al., 2008)。

うつ病

  • アルコール使用障害およびMDDの併存症は高い(Boschloo et al.,2011)。一般集団における研究は、うつ病性障害を有する人々がAUDのリスクの2〜3倍の増加を示すことを示している(Hasin et al.,2007)。アルコール依存症と診断された被験者の12ヶ月の合併症に関して、29%の回答者が少なくとも1つの情動障害を有しており、最も一般的なものは大うつ病(28%)であった(Burns and Teesson, 2002)。MDDはAUDを誘発する病原因子である可能性が示唆されている。

パーソナリティ障害

  • パーソナリティ障害はアルコール依存症と併存する(Trull et al., 2000)。特にB群パーソナリティ障害と併存する(Mccarter et al.,2016)。
  • 外面化する病理(反社会的パーソナリティ障害[ASPD]と境界性パーソナリティ障害[BPD])とAUDに密接なつながりがある (Jahng et al., 2011)。BPDを有する精神医学入院患者の約50〜70%も、物質使用障害、通常はアルコール使用障害の診断基準を満たす(Zanarini et al., 2004)
  • ASPDのDSM基準を満たした患者は、ASPDをではない人々よりも、アルコール乱用および依存症を発症する可能性が21倍高い(Regier et al., 1990)。
  • 認知機能に関する研究は、パーソナリティ障害におけるアルコール探索が衝動性と関連する可能性があることを示唆している(Trull et al., 2000)。
  • 初期の衝動性の自己報告尺度は、B群パーソナリティ障害とアルコール依存症の併存例では、パーソナリティ障害なしのアルコール依存症よりも高かった(Dom et al. 2006)。
  • の衝動性は、将来のアルコール依存のリスクが高いことに関連しており、衝動性スコアの高い成人はアルコール依存症と診断される可能性が高い(Prince van Leeuwen et al, 2011)。衝動性とは、負の感情(Shin et al.,2015)、悪化した認知能力(Haaland et al., 2009)、および遂行機能の障害(Stevens et al., 2003)のこと。
  • 失業率、学校の成績不良、乱雑さ(Gregory et al., 2008)、神経学的負の感情(Trull et al., 2004)によりBPDとAUDに相関がなくなるとしている。

不安障害

  • 不安障害は、男性(19.2%)と比較して女性(30.5%)においてより高い生涯有病率を有する(Kessler et al., 1994)。メタアナリシスでは、不安障害とアルコール乱用(オッズ比1.636)とアルコール依存(オッズ比2.532)の間に強い関連性がある明らかになった(Lai et al., 2015)。
  • 様々なタイプの不安障害の中で、社交不安が比較的よく研究されている。National Co-morbidity Studyから得られた結果は、社交社会不安障害におけるアルコール依存症の生涯有病率が約24%であることを示している。この値は社交不安障害のない患者よりも10%多い。
  • Grantらは、社交不安障害の患者の13%、生涯にわたって社交不安障害の48%以上がAUDの基準を満たしているとしている(Grant et al., 2005)。
  • 社交不安障害を有する患者は、社交不安障害ではない人に比べリスクが2〜3倍高い(Morris et al., 2005)。一方、AUDを有する患者は、AUDを伴わない人に比べて社交不安障害を発症するリスクが10倍に増加する(Kessler et al, 1997)。
  • 外傷後ストレス障害(PTSDs)は一般有病率が3〜7%であり、PTSD患者のうち10〜61%がAUDである(Debell et al., 2014)。

自殺

  • 最近の韓国の研究では、AUDITスコアが20以上の場合、自殺念慮(オッズ比1.68)と自殺企図(オッズ比2.64)との有意な関連性が明らかにされている(Bae et al., 2015)
  • 1週間あたりの高頻度の飲酒(4回以上)が自殺企図と有意に関連している(オッズ比2.85)(Bae et al., 2015)。

双極性障害

  • 双極性障害の患者のAUDの障害有病率は46%である(Regier, 1990)
  • Merikangasら(2007)は、National Comorbidity Survey Replicationに含まれる9000人以上の患者から、アルコール乱用およびアルコール依存のそれぞれ39.1および23.2%生涯有病率を報告している。
  • 一般的な躁病、双極性II型障害(軽度の躁病、介入されたうつ病)は、生涯にわたるアルコール乱用およびアルコール依存症の強力な予測因子である(Merikangas et al., 2008)
  • ブラジルでは、双極性障害と診断された患者におけるAUDの有病率は約23%(Nery et al., 2014)。

青年期のアルコール摂取

  • 青年のアルコールに対する特定の脆弱性は、行動の抑制制御に関与する前頭前野などの特定の脳領域の成熟の遅れにある。
  • この前頭脳領域の成熟の遅延は、感情、状態調節、および恐怖に関与する扁桃体の活性化と関連していることが示されている(Gierski et al., 2014)。
  • 正常な青年期発達は、このバランスを逆転させて、扁桃体の減少とともに前頭皮質領域の高活性を回復させる(Gierski et al., 2006)。しかし、早期のアルコール消費は、アルコールを誤用する青少年が抑止課題および精神的柔軟性に乏しくなり、成熟プロセスを崩壊させる可能性がある(Winward et al., 2014)。
  • 若者の無茶呑み(Binge Drink)、若年中等度飲酒、禁酒の若い成人、健康な高齢者(平均年齢69歳)の4つの異なるグループの神経心理学的パフォーマンスを比較した。無茶呑み群は中等度の飲酒者または禁酒主体よりも劣っていた。高齢者と同程度のパフォーマンスであった(Petit et al., 2014)。これは若年の過度な飲酒が早期老化を引き起こしている可能性を示唆している。

青年期のアルコール使用障害の予後

  • 予想するほど明確なエビデンスは出ていない。
  • 青年期のアルコール消費が、成人における不安障害(オッズ比1.30)および反社会的人格障害(オッズ比1.36)の診断の確率を高めるという縦断的研究(Brooks et al., 1998)
  • McCambridgeら(2011)のレビューでは、10の異なるコホートからの35の報告と、個々のコホートからの19の他の報告を基に結果をまとめている。早期アルコール摂取とAUD以外の精神障害の予後の関連を調査したのは5つであった。これらの5つの研究は、抑うつ障害、不安障害、および自殺念慮/試みに特に焦点を当てていた。研究のほとんどは、青年期のアルコール消費量と成人(または若年成人)とうつ病や不安障害の診断の間に強い関連性を検証していた(Andreasson et al., 1991; Rohde et al., 2001; Wells et al. 2004; Mason et al., 2008)。
  • 2つの研究では、早期/思春期のアルコール消費量とうつ病性障害や不安障害との間の関連を確かめることはできなかった(Wells et al., 2004; Kandel et al., 1986)。
  • 思春期の問題(AUDの診断はないものの、1~2つのアルコール依存の症状がある)は反社会的パーソナリティ障害へ発展するリスクが高い(Rohde et al., 2001)ことが判明している。

アルコール使用障害のレビューをもとに併存症をまとめた。

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ゲーム障害 Gaming disorder

WHOの診断基準であるICD-11が策定されたのでゲーム障害を訳出した。 icd.who.int

原文

Description
Gaming disorder is characterized by a pattern of persistent or recurrent gaming behaviour (‘digital gaming’ or ‘video-gaming’), which may be online (i.e., over the internet) or offline, manifested by: 1) impaired control over gaming (e.g., onset, frequency, intensity, duration, termination, context); 2) increasing priority given to gaming to the extent that gaming takes precedence over other life interests and daily activities; and 3) continuation or escalation of gaming despite the occurrence of negative consequences. The behaviour pattern is of sufficient severity to result in significant impairment in personal, family, social, educational, occupational or other important areas of functioning. The pattern of gaming behaviour may be continuous or episodic and recurrent. The gaming behaviour and other features are normally evident over a period of at least 12 months in order for a diagnosis to be assigned, although the required duration may be shortened if all diagnostic requirements are met and symptoms are severe.

Exclusions
Hazardous gaming (QE22)
Bipolar type I disorder (6A60)
Bipolar type II disorder (6A61)

日本語訳(私訳)

6C51 ゲーム障害

ゲーム障害は、オンライン(すなわち、インターネット上)またはオフラインである可能性のある持続的または反復的なゲーム行動(「デジタルゲーム」または「ビデオゲーム」)のパターンによって特徴付けられ、1)ゲームに対する制御の障害(例えば、発症、頻度、強度、期間、終了、状況); 2)ゲームが他の生活上の利益および日常活動よりも優先される程度にゲームに与えられる優先度を高めること。 3)否定的な結果の発生にもかかわらず、ゲームの継続または拡大。行動パターンは、個人的、家族的、社会的、教育的、職業的または他の重要な機能領域において重大な障害をもたらすほど重大である。ゲームの行動パターンは、連続的または一時的かつ反復的かもしれない。ゲームの行動および他の特徴は、通常、診断を割り当てるために少なくとも12ヶ月の期間にわたって明らかである。しかし、すべての診断要件が満たされ、症状が重篤な場合は、必要な期間が短縮されるかもしれない。

検定の早見表

f:id:iDES:20171108132326p:plain

どのような分析・検定をすればいいかがかかれている。 こちらの書籍から。

Statistical Rethinking: A Bayesian Course with Examples in R and Stan (Chapman & Hall/CRC Texts in Statistical Science)

Statistical Rethinking: A Bayesian Course with Examples in R and Stan (Chapman & Hall/CRC Texts in Statistical Science)

書籍のタイトルを見てわかるように、この本はベイズを勧める本である。 本の趣旨は「頻度主義は煩雑だ」と示すための図だが、逆に頻度主義の分析の早見表になるのではないかと思って掲載してみた。

この書籍はそこそこ評価が高いようだ。確かに、頻度主義への疑問から始まり、私たちがよく使う分析法に言及していくので、いい本だと思う。日本語でこのレベルの書籍がでるとベイズ受けもずいぶんよくなる気がする。

日本語でSPSSの統計分析早見表を作っている方がいたのでリンクを貼っておく。 http://www.team1mile.com/asarin/hus/2009/quick_ref_stat.pdf

抹消結果を伴った潜在クラス分析の方法の比較

潜在クラス分析の潜在変数を独立変数として使う場合には、いくつか方法がある。最も簡便なのは、潜在クラス分析の中に、従属変数を組み込んでしまう方法である。

パス図で示すとこの方法が合理的であることがわかるだろう。

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近年になって一部の統計パッケージに実装されるようになった抹消結果(Distal Outcomes)を伴った潜在クラス分析であるDCAT法やBCH法を使う選択肢もある。詳細は、以前のエントリーを参照。現在は、DCAT法やBCH法が推奨されている。

この2つの推定法がどの程度違いがあるのかを検証してみたいと思う。

  • モデル1 通常の潜在クラス分析。
  • モデル2 潜在クラス分析の中に組み入れた分析。上記の図に相当するもの。表では独立変数をDistal Variablesとして表記。
  • モデル3 DCAT法。表では応答確率とオッズ比を併記。

分析に使うのは、以前のエントリーと同じく、犯罪種別の潜在クラス分析である。婚姻ステータスを潜在変数の従属変数として設定している。従属変数の婚姻ステータスがカテゴリカル変数であるため、DCAT法を使用する。 分析の詳細はこちらを参照。

結果

結果の詳細は下部で示す。まずは結果をまとめる。
通常の潜在クラス分析(モデル1)と婚姻ステータスを従属変数とした抹消結果の推定(DCAT法)を用いたモデル3の応答確率(probability)は完全に一致している。また、フィッティングを判断する指標の数値も一致している。抹消結果を設定することによってクラス分類は影響を受けていない。

潜在クラス分析において、共変量や抹消結果を組み込んだ時に、もともとの潜在クラスの分類に影響を与えることがあり、時にはクラス数が変化してしまうこともある。これは分析をする上での悩みどころであるため、DCAT法は分析者にとつてはありがたい。なお、フィッテングの指標が完全一致しているということは、2ステップでの推定であるからである。

潜在クラスの中に従属変数を入れ込む方法(モデル2)と通常の潜在クラス分析(モデル1)を比較すると、クラス割合と応答確率は一致はしていない。詳細は下部の表を見てもらえるとわかるが、大きく異なるわけではなく、応答確率の小数点第3位以下で数値が変化している程度である。分析の重要な部分に影響を与えるほどの変化はない。この方法でも特段問題はなさそうである。

モデル2とモデル3の抹消結果/変数の応答確率は一致している。抹消結果を伴う潜在クラス分析(モデル3)は独立変数を潜在クラス分析の中に組み入れる方法(モデル2)の上位互換ととらえることができる。

DCAT法(モデル3)ではオッズ比(95%信頼区間)を利用して5%水準の有意差が見ることができる。検定で有意差を示すことができると、論文でも説得的に論を展開できるため、非常に有意義である。

まとめると、潜在クラス分析の中に従属変数を組み込む方法(モデル2)でも分析に問題はないが、DCAT法を使うと、ノーマルな潜在クラス分析と同じ応答確率が得られる結果が得られるという利点がある。また、潜在変数である各クラスと従属変数の有意差も示すことも利点である。もし、DCAT法やBCH法が実行できる環境であるならば、これらの方法をとるのが望ましいだろう。

フィッティング

モデル1 モデル2 モデル3
ΔG2 1043.653 1576.245 1043.653
Δd.f. 472 980 472
BIC 62480.379 70859.684 62480.379
Entropy 0.665 0.665 0.665

クラス構成割合

モデル1 モデル2 モデル3
クラス1 0.20471 0.20407 0.20471
クラス2 0.26878 0.23642 0.26878
クラス3 0.11204 0.11138 0.11204
クラス4 0.41447 0.44813 0.41447

モデルごとの指標(顕在変数)の条件付き応答確率

クラス1

モデル1 モデル2 モデル3
PROPERTY 0.141 0.141 0.141
FIGHT 0.177 0.179 0.177
SHOPLIFT 0.389 0.384 0.389
LT50 0.236 0.236 0.236
THREAT 0.236 0.361 0.358
POT 0.950 0.944 0.950
DRUG 0.520 0.519 0.520
CON 0.190 0.187 0.190
GOODS 0.093 0.091 0.093
Single(Distal Variables) 0.203
Single(Distal Outcomes) 0.203
0.847[0.693-1.035]

クラス2

モデル1 モデル2 モデル3
PROPERTY 0.234 0.232 0.234
FIGHT 0.494 0.495 0.494
SHOPLIFT 0.259 0.259 0.259
LT50 0.172 0.169 0.172
THREAT 0.640 0.632 0.640
POT 0.311 0.308 0.311
DRUG 0.021 0.017 0.021
CON 0.335 0.335 0.335
GOODS 0.095 0.095 0.095
Single(Distal Variables) 0.317
Single(Distal Outcomes) 0.317
1.538[1.288-1.838]

クラス3

モデル1 モデル2 モデル3
PROPERTY 0.773 0.771 0.773
FIGHT 0.721 0.718 0.721
SHOPLIFT 0.833 0.832 0.833
LT50 0.688 0.686 0.688
THREAT 0.797 0.796 0.797
POT 0.882 0.881 0.882
DRUG 0.534 0.531 0.534
CON 0.629 0.629 0.629
GOODS 0.599 0.598 0.599
Single(Distal Variables) 0.333
Single(Distal Outcomes) 0.333
1.658[1.365-2.014]

クラス4

モデル1 モデル2 モデル3
PROPERTY 0.015 0.015 0.015
FIGHT 0.075 0.072 0.075
SHOPLIFT 0.051 0.050 0.051
LT50 0.037 0.037 0.037
THREAT 0.066 0.066 0.066
POT 0.184 0.183 0.184
DRUG 0.007 0.006 0.007
CON 0.060 0.060 0.060
GOODS 0.001 0.000 0.001
Single(Distal Variables) 0.231
Single(Distal Outcomes) 0.231
1.000[1.000-1.000]

抹消結果(distal outcomes)を伴った潜在クラス分析

抹消結果を伴った潜在クラス分析(Latent Class Analysis with distal outcomes)とは、潜在変数を独立変数にした分析のことである。今回はMplusを使用して分析を行ってみたい。

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まとめると以下のようになる。

表1 カテゴリカル変数の分析法のまとめ

観察された独立変数 潜在する独立変数
観察された従属変数 ロジスティック回帰分析 共変量を伴った潜在クラス分析
潜在する独立変数 抹消結果を伴った潜在クラス分析 カテゴリカルSEM

潜在変数を独立変数にするのは難しい。未だに技法にの議論がされ続けており、方法論は今後もアップデートされる可能性がある。

ともあれ、現在推奨される方法に関してはコンセンサスがある。抹消結果の方が連続変数なのか、カテゴリカル変数なのかで手法が少し違う。

  • 連続変数...BCH, DU3STEP
  • カテゴリカル変数...DCAT

BCH

BolckとCroonとHagenaarsの論文で提唱された方法。おそらく、頭文字をとってBCHと呼ばれているのだと思われる。

DCAT

ソフトウェア

実行できるソフトウェアはMplusとSASの2つである。

このマクロはWindows版でしか作動しない。SASには無料版のSAS University Editionがあるが、Windowsの上にLinuxをエミュレートするものなので、University Editionではこのマクロは作動しない。

SASは年間ライセンス9万3000円(参照)である。永続的なライセンスは100万くらいするそうなので、年間ライセンスはお得だといえばお得であるが、それでも高価に感じる。

だいたいのことができるRだが、潜在変数関係に関して非常に弱く、共変量、抹消結果ともに扱えるパッケージがない。

データ

以前にに使用したデータ(参照)を使う。反社会的行為(ASB)に対して潜在クラス分析をして、その潜在クラスを独立変数として別の(顕在)変数との関連を調べるという例題である。

TITLE:     LCA of ASB items with distal outcomes
DATA:      FILE = asb.dat;
           FORMAT = 34x 51f2;
VARIABLE:
           NAMES = property fight shoplift lt50 gt50 force
                   threat injure pot drug soldpot solddrug con auto
                   bldg goods gambling dsm1-dsm22 male black hisp
                   single divorce dropout college onset f1 f2 f3 age94;
           USEVARIABLES = property fight shoplift lt50 threat
                          pot drug con goods single;
           CLASSES = c(4);
           CATEGORICAL = property-goods;
           Auxiliary = single(DCAT)
ANALYSIS:  TYPE = MIXTURE;
                  ESTIMATOR = MLR;
                  STARTS = 200 10;
                  STITERATION = 50;

犯罪種別によって婚姻ステータスが変わるという仮説である。 実際のところは婚姻ステータスの方が独立変数かもしれないので、あくまでも例題であるという理解をしてもらいたい。 クラスと抹消結果との関連を見てみよう。

表2 クラス間の平均・蓋然性の均質性検定

Class Odds Ratio S.E. 2.5%CI 97.5%CI
class1 0.847 0.087 0.693 1.035
class2 1.538 0.140 1.288 1.838
class3 1.658 0.164 1.365 2.014
class4 1.000 0.000 1.000 1.000

クラス2とクラス3で独身者が多くなっている(5%水準)。
クラス間の差に検定も出力される。

表3 クラスの差の検定

Chi-Square P-Value
Overall test 50.552 0.000
Class 1 vs. 2 27.692 0.000
Class 1 vs. 3 28.425 0.000
Class 1 vs. 4 2.746 0.098
Class 2 vs. 3 0.435 0.510
Class 2 vs. 4 21.616 0.000
Class 3 vs. 4 23.485 0.000

表1はオッズ比である。指標からしてどこかが参照カテゴリになっている必要がある。この表での参照カテゴリーはクラス4である。

他の補助(Auxiliary)コマンド

以前のこちらのエントリーを参照のこと。BCHを使うときには、コードのDCATとなっているところをBCHに書き換えればよい。

Appendix

参考までに指標の条件付き応答確率を掲載しておく。変数の説明が見つけられなかったので、右列の日本語は推測も交じっており、犯罪種別もすべて網羅しているわけではないので、解釈をするのは難しい。

表4 指標の条件付き応答確率

class1 class2 class3 class4
PROPERTY 0.141 0.234 0.773 0.015 財産犯
FIGHT 0.177 0.494 0.721 0.075 けんか
SHOPLIFT 0.389 0.259 0.833 0.051 万引き
LT50 0.236 0.172 0.688 0.037 50$以下の盗み
THREAT 0.358 0.640 0.797 0.066 脅迫
POT 0.950 0.311 0.882 0.184 マリファナ
DRUG 0.190 0.021 0.534 0.007 ドラッグ
CON 0.190 0.335 0.629 0.060 詐欺
GOODS 0.093 0.095 0.599 0.001 物品窃盗