井出草平の研究ノート

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小此木啓吾先生、理工系出身の技術者はコンピュータに取りつかれ、情緒的な関わり合いができず、インポテンツだ、と持論を展開する

小此木啓吾先生といえば『モラトリアム人間の時代』が有名な精神分析家である。一般的にはそれほど知名度はないかもしれないが、日本の精神分析会では大家である。小此木先生はデジタル技術批判も行っていた。その中の一冊から。 一・五の時代―テクノ依存症…

アレン・フランセス、DSM-5に対して「あらゆる熱中的な嗜癖を精神疾患とするよう広まり、インターネット、セックス、ショッピング、その他の未検証の「嗜癖」に対する一次拭きなブームにすぎない診断への扉を開く」と批判する

www.cambridge.org また、DSM-5では、ギャンブルを最初の例として「行動嗜癖」という概念を導入することで、危険な坂道 slippery slope を作り出している。この時期尚早の先例は、やがてあらゆる熱中的な嗜癖を精神疾患にするように拡大され、インターネット…