井出草平の研究ノート

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

引きこもり更生施設裁判「NHKディレクターにも殴られた」

長田百合子氏(死亡者を出したアイメンタルスクールの杉浦昌子氏の姉)が運営している「長田塾」に強制的に拉致された青年が起こした裁判での証言より。当時、長田塾にはドキュメンタリー撮影のためにNHKが入っていたようだが、そのNHKのディレクター…

「準ひきこ森」の使者の足跡

「準ひきこ森」の使者の足跡 うちのブログにもお越しいただいた「準ひきこ森」の使者について「欠番指定」さまがまとめてらっしゃいます。やはり林弘美さんが大活躍だったようです。

富山国際大学のIPアドレスから樋口康彦氏を絶賛するコメントが続いてる

このブログの樋口氏関係のエントリに樋口氏を絶賛するコメントが続いている。そして、おそらく偶然の一致なのだろうが、そのコメントすべてが樋口氏の所属する「富山国際大学」のIPアドレス」(tuins.tuins.ac.jp: 202.244.62.10)から書き込まれている。 樋口…

埼玉県健康福祉部「ひきこもり実態調査報告書」

埼玉県健康福祉部「ひきこもり実態調査報告書」2002. 社団法人埼玉県精神保健福祉協会ハンドブック「ひきこもり」の元になった報告書。非常に貴重な調査だ。 性別について。 本人の性別については、男性が79.5%とほとんどをしめ、女性の20.5%を大幅に上回…

パーソナリティ障害関係のメモ

パーソナリティ障害関連のメモ。 The Prevalence of Personality Disorders in a Community Sample., Svenn Torgersen, Einar Kringlen, Victoria Cramer, (Arch Gen Psychiatry. 2001;58:590-596.) ノルウェーのオスロの話。パーソナリティ障害がいっぱいだ…

鍋田恭孝「「ひきこもり」と不全型神経症 特に対人恐怖症・強迫神経症を中心に」

まだ書き中 鍋田恭孝,2003, 「ひきこもり状態を示す精神障害 「ひきこもり」と不全型神経症−特に対人恐怖症・強迫神経症を中心に」 『精神医学』Vol.45 No.3,247-53. しかし,古典的な神経症においてみられる自分の弱点を何とかしようとする強力な側面や…

それでも「カリスマ女教育者」にすがる「引きこもり」現場レポート(週刊新潮)

『週刊新潮』(2006/10/19)による長田百合子氏を(どちらかというと)擁護する記事。 長田氏の妹である杉浦昌子氏の主催するアイ・メンタルスクールの逮捕監禁致死事件については次のように書かれている。 多忙になった長田さんの仕事を、妹の杉浦昌子さん…

社団法人埼玉県精神保健福祉協会ハンドブック「ひきこもり」

高畑隆が中心になって行った実態調査を一般向けハンドブックにまとめたもの。 このハンドブックの紹介ページはこちら 大分の調査とともにこの埼玉の調査は非常に見るべき所が多い。 学校に行かない、仕事に就かないなど、社会や人とのつながりがなくなります…

逸脱論研究会のお知らせ

テキスト:Sampson & Laub, Crime and Deviance over the Life Course 日時:11月2日(木) 15:00〜 場所:大阪大学人間科学研究科(吹田キャンパス) 目的:逸脱論の日本語・英語文献を交互に読んでいく会。ご興味を持たれた方がいらっしゃればメールにてご…

樋口康彦「「準」ひきこ森―人はなぜ孤立してしまうのか?」

「準」ひきこ森―人はなぜ孤立してしまうのか? (講談社+α新書)作者: 樋口康彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/10/21メディア: 新書購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (40件) を見る 発売の模様です。 「ひきこ「森」」。ダジャレか。 追記:…

教えて!goo

教えて!goo 怨みながらも続けているひきこもり生活 リンク元に表示されていたもの。

父親殴り死なせた男逮捕

父親殴り死なせた男逮捕(日刊スポーツ 2006.09.04) via 上山和樹氏少し前のニュース 調べでは、野々村容疑者は同日、自宅で父松太郎さん(75)の顔を素手で何度も殴るなどし死なせた疑い。容疑を認め、「金をくれと言うと、働いていないと言われカッとなっ…

【中国】雲南:中学生が爆弾自殺「勉強嫌い」同級生を道連れ

【中国】雲南:中学生が爆弾自殺「勉強嫌い」同級生を道連れ 雲南省北東部の昭通市にある梭山中学校で11日、3年生の男子生徒が同級生を包丁で刺したあと、爆弾を爆発させて自殺した。動機について男子生徒は「勉強が嫌で死にたくなった。死ぬ前に何人か殺し…

館哲朗「摂食障害とひきこもり」

館哲朗, 「摂食障害とひきこもり」 『精神療法』 26(6) :39-45. この論文は「摂食障害」と「ひきこもり」について扱ったものではなく、「摂食障害」の「ひきこもり」について扱ったもの。非常にややこしい。 Stroberら(1982)は摂食障害患者の両親…

第17回神戸障害学サロン

MLからの転載。障害学に関するイベントの告知。 参加したいという方は、このブログのプロフィール欄にある連絡先へメールください。 第17回神戸障害学サロン(神戸大学インクルージョン学習会との共催) テーマ:国連障害者権利条約草案策定過程〜教育・学…

衣笠隆幸「「ひきこもり」の症状形成と時代精神-戦後50年の神経症症状の変遷の中で-」

衣笠隆幸,2001, 「「ひきこもり」の症状形成と時代精神-戦後50年の神経症症状の変遷の中で-」 『こころの臨床a la carte』20(2),211-215. 「ひきこもり」と「摂食障害」の関連について述べた記述を含む論文。 衣笠の言う「ひきこもり」とは以下のようなも…

JMM「医療の産業化」その2

前回取り上げた読者投稿の後の寄稿家のものから。 日本の医療は、病気や怪我などを治療するというサービスを提供する産業です。それは、国民医療費を見ると、平成18年度で35兆円支払われるといわれ、名目GDP比約7%を占めるほどの規模になっています…

ベッカー『アウトサイダーズ』

アウトサイダーズ―ラベリング理論とはなにか作者: ハワード・S.ベッカー,村上直之出版社/メーカー: 新泉社発売日: 1993/10/15メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (16件) を見る 読書会の本。読み終える。 原著は1963。翻訳は1978年である…

いわゆる「社会的ひきこもり」に関するMMPIを用いた臨床的研究

岩谷泰志,2004, 『いわゆる「社会的ひきこもり」に関するMMPIを用いた臨床的研究』 博士論文。未入手。 MMPIを「ひきこもり」の研究に使った論文。 非常に興味深い。 NDL-OPAC書誌情報 岩谷泰志 http://www.iwataniclinic.com/syou.html

本城秀次ほか「ひきこもりに関する研究−不登校の登校回避感情との関連から−」

本城秀次・笛吹素子・小倉正義・村瀬聡美・金子一史・畠垣智恵,2006, 「ひきこもりに関する研究−不登校の登校回避感情との関連から−」 『厚生労働科学研究費補助金(こころの健康科学研究事業)総括研究報告書 思春期・青年期の「ひきこもり」に関する精神…

牧野有可里『社会病理としての摂食障害』

社会病理としての摂食障害―若者を取り巻く痩せ志向文化作者: 牧野有可里出版社/メーカー: 風間書房発売日: 2006/09/30メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 内容(「MARC」データベースより) 先進国の青年期の女性に急増してい…

ひきこもり・不登校児童福祉対策モデル事業

「ひきこもり」という言葉がおそらく初めて使われたであろう行政の事業である。(参考) 使われたのは、1991年開始の事業。また、「ひきこもり・不登校」となっているので、文部省(当時)の事業かとおもいきや、厚生省(当時)の事業である。 1991年02月20日…

JMM「医療の産業化」

JMMから医療の産業化の話。 Q:732 10月1日付の読売新聞は、ある東大教授の「医療の産業化」をテーマにした小論を掲載していました。財政負担が軽く、かつ経済格差を生じない医療の産業化というものがこの社会に存在するのでしょうか? 自由な経済…

ひきこもり情報(NHK福祉ネットワーク)伊藤順一郎

ひきこもり情報(NHK福祉ネットワーク)伊藤順一郎 伊藤順一郎 業績一覧

女子のひきこもりに関する研究

願興寺礼子(中部大学人文学部)『女子のひきこもりに関する研究』 http://psy.isc.chubu.ac.jp/colloquium/no5_gankouji/colloquium.html via 上山和樹氏 社会学として「ひきこもり」の理念型を「男性」と立ててるため、基本的には普段ここで書くこととは違う…

地域精神保健活動における介入のあり方に関する研究

「ひきこもりガイドライン」を作る際の元になった報告書から2つ。どちらもひきこもりガイドラインの主任研究者であった伊藤順一郎が主任研究者を努めているもの。 平成12(2000)年度 厚生労働科学研究費補助金『地域精神保健活動における介入のあり方に関す…

生地新「ひきこもりの発現との関連から見た仲間集団および引きこもり支援としての仲間集団の発達論的研究」

心理学の立場から、仲間集団をひきこもりの要因と考える論文。 「ひきこもり」は心理の問題だと考えられがちだが、心理学で「ひきこもり」を扱った論文は多いとは言えないのが現状である。 ちなみに扱われている5例のうち2例は発達障害の例である。 生地新…

ER VIII

ER VIIIに摂食障害+リストカットの人を強制入院させるシーンがあった。 8-07 もし神の慈悲に背いたら(If I Should Fall From Grace) 意識が回復したグレースはカーターとスーザンに脱水症状だ、朝にコーヒーとドーナツを食べたきり何も食べていない、と言…

井上洋一ほか「青年期後期の発達課題と引きこもりの関連についての研究(その1)」

『思春期・青年期の「ひきこもり」に関する精神医学的研究』の初任研究者である井上洋一の論文。 大学での「ひきこもり」を対象にした調査研究である。 この論文の分析は報告書のなかでも最もレベルが高いと。報告書という「読みにくい」ものに収録するので…

親子で口論、長男を刺殺 周南

6月のニュースをスルーしてしまっていたので、エントリ。 親子で口論、長男を刺殺 周南 '06/6/19 周南署は、十八日午後一時二十五分ごろ、周南市江の宮町、無職高橋博容疑者(70)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。 調べでは、高橋容疑者は同日午後一時…