井出草平の研究ノート

スマホ脳

スマホ脳(新潮新書)

スマホ脳(新潮新書)

わりと売れているらしい。本のタイトルからしゲーム脳の再現をみているようだ。

Amazonのレビューをみると絶賛をしている人が多いようだが、こういう本を読むのに疲れる。
どっちみちエビデンスの捏造の連続であろう。論文はだいたい把握しているが、決定的にスマホの害を立証できているものはないはずだ。
自身の主張を通すために事実を捻じ曲げる人たちの「悪意」は読むだけでひどく疲労を引き起こす。

スマホ依存を心配している高齢者はテレビに依存しているケースにしばしば出会う。テレビの視聴は足腰を弱くして、健康寿命、寿命を短くすることが実証されている。
スマホを心配するなら、まずテレビを捨てるべきではないだろうか。6時間以上テレビをみている人は4.8年早死にをすることがわかっている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23007179/)。
テレビを捨てれば5年も長く生きられるのだ。科学的エビデンスは強固であり、今すぐに実行すべきである。

スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」という煽り文もある。
ジョブズが子どもにタブレットを触らせると害があるかのようにように考えていたと誘導している。タチの悪い煽りである。

世間は未だにジョブズをありがたがっているだろうか。そういえば日本語では読んだことはないが、ジョブズといえば、子どもへの虐待、性的な話ばかり子どもにしていたことを娘から暴露されている。

nypost.com

ジョブズは、母親のところで育って初めて会った9歳の娘に自分自身の性欲の話や金髪や胸へのあこがれやペニスの話をしたそうだ。きっと、わが子になぜiPadを触らせなかったくらいに深い理由が彼にはあったんだろう。ジョブズのすることは計り知れないから、凡人の僕には想像がつかない教育効果があるに違いない。

ジョブズの煽り文にビビビと来た方は、ぜひ、ジョブズを見習って、娘に自慰行為をしているかどうかを尋ねたり、セックスの相手に困っていないかと聞いたり、横隔膜性感のやり方を娘に事細かに教えてみるのがよいだろう。これが、わが子にiPadを触らせなかったジョブズ流の子育て法である。

SEMの適合度指標

SEMの適合度指標について。

共分散構造分析[R編]

共分散構造分析[R編]

χ2検定は観測対象数の影響を受けやすく,観測対象数が大きくなると棄却されやすくなってしまいます。χ2値だけを利用してモデル適合の検討を行わないようにしましょう。

f:id:iDES:20210110172459p:plain

表2.4の下段には代表的な適合度指標を示しました。CFI(comparative fit index:比較適合度指標)は,その値が0から1までの範囲に収まる指標です。1に近いほど適合が良く,一般には, 0.95以上あればよいモデルであると判断します。TLI(Tucker-LewisIndex)も1に近いほど適合が良いと判断する指標ですが,CFIと異なり, 1を超える場合もあります。
RMSEAは頻繁に利用される指標で,0.05以下であれば当てはまりが良く, 0.1以上であれば当てはまりが悪いと判断します。また,SRMR(standardized root mean square residual :標準化残差平方平均)は,標本の分散・共分散とモデルにより再現される分散・共分散の差である残差によってモデル適合を検討するための指標です。下限値は0で, 0に近いほど適合していると判断します。

Wilcoxon-Mann-Whitney検定[R]

ja.wikipedia.org

SPSSでやった記憶はあるがRではやったことがない。

少し調べてみるとx群とy群をそれぞれベクトルで与えてwilcox.test(x,y)とするみたいな解説がたくさん見つかった。間違いではないが、一つの連続変数に対して男女の違いはあるかないかみたいな使い方をするので、xとyが別のベクトルになっていることは現実的ではない。もちろんデータの前処理をすればよいのかもしれないが、めんどくさい。

英語で調べるとちゃんとプラクティカルな方法が出てくる。

www.r-tutor.com

データの紹介

mtcarsデータを利用する。

まず車の燃費。

> mtcars $ mpg 
 [1] 21.0 21.0 22.8 21.4 18.7 ...

次にトランスミッションのタイプ(0 =自動、1 =手動)。

> mtcars $ am 
 [1] 1 1 1 0 0 0 0 0 ...

Wilcoxon-Mann-Whitney検定

wilcox.test(mpg ~ am, data=mtcars) 

結果。

 Wilcoxon rank sum test with continuity correction

data:  mpg by am
W = 42, p-value = 0.001871
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0

平均値の計算

平均値を出すコードはなさそうなのでtapplyで。

with(mtcars, tapply(mpg, am, mean, na.rm=TRUE)) 

結果。

       0        1 
17.14737 24.39231 

参照

www.rdocumentation.org

欠損値の補完[Mplus]

潜在クラス分析で欠損値がある場合の補完はできないものかといろいろ調べてみたが、コードが見つからない。IDREで次のようなエントリを見つけた。

stats.idre.ucla.edu

Mplusは完全情報最尤推定法(FIML)を用いて、変数の一部が欠落した値を持つモデルを推定するために使用できる。これはバージョン5からデフォルトで行われ、それ以前のバージョンでは、type = missing;を使用してこのタイプの推定を要求することができた。 しかし、いくつかのモデルでは、Mplusは、予測変数のいずれかで値が見つからない場合、削除がされる。

要するに通常はデフォルトでFIMLによる補完が行われているということだ。つまり、何もしなくても欠損値が補完されてた結果が出力されているということだ。

完全情報最尤推定法による補完をしない場合

  DATA:
    LISTWISE=ON;

DATAオプションでLISTWISE=ONをする。

言われてみれば、知っていた気がする。気のせいか、、、

ベイズ推定による因子分析[Mplus]

f:id:iDES:20201228170955g:plain

頻度主義で行うのと特に何かが変わるというわけではないものの、Mplusでベイズ推定で因子分析を行った。

コード

  DATA: FILE = "HS1939.dat";

  VARIABLE:
    NAMES = x1 x2 x3 x4 x5 x6 x7 x8 x9;
    MISSING=.;

  ANALYSIS:
    ESTIMATOR = BAYES;
    PROCESS = 2;
    FBITER = 10000;

  MODEL:
    visual by x1-x3;
    textual by x4-x6;
    speed by x7-x9;

  OUTPUT:
    STDYX;

標準化した解を掲載する。

STDYX Standardization

                                Posterior  One-Tailed         95% C.I.
                    Estimate       S.D.      P-Value   Lower 2.5%  Upper 2.5%  Significance
 VISUAL   BY
    X1                 0.769       0.056      0.000       0.647       0.866      *
    X2                 0.425       0.063      0.000       0.297       0.543      *
    X3                 0.585       0.059      0.000       0.463       0.695      *

 TEXTUAL  BY
    X4                 0.852       0.024      0.000       0.800       0.894      *
    X5                 0.855       0.023      0.000       0.807       0.897      *
    X6                 0.838       0.024      0.000       0.786       0.881      *

 SPEED    BY
    X7                 0.562       0.057      0.000       0.437       0.664      *
    X8                 0.720       0.065      0.000       0.575       0.831      *
    X9                 0.669       0.067      0.000       0.540       0.804      *

 TEXTUAL  WITH
    VISUAL             0.454       0.064      0.000       0.321       0.572      *

 SPEED    WITH
    VISUAL             0.471       0.084      0.000       0.301       0.629      *
    TEXTUAL            0.281       0.071      0.000       0.142       0.417      *

 Intercepts
    X1                 4.179       0.184      0.000       3.823       4.534      *
    X2                 5.124       0.221      0.000       4.692       5.566      *
    X3                 1.970       0.099      0.000       1.781       2.167      *
    X4                 2.600       0.123      0.000       2.360       2.843      *
    X5                 3.327       0.149      0.000       3.039       3.617      *
    X6                 1.973       0.100      0.000       1.780       2.169      *
    X7                 3.806       0.165      0.000       3.486       4.130      *
    X8                 5.404       0.229      0.000       4.963       5.856      *
    X9                 5.275       0.228      0.000       4.834       5.729      *

 Variances
    VISUAL             1.000       0.000      0.000       1.000       1.000
    TEXTUAL            1.000       0.000      0.000       1.000       1.000
    SPEED              1.000       0.000      0.000       1.000       1.000

 Residual Variances
    X1                 0.408       0.084      0.000       0.250       0.581      *
    X2                 0.819       0.053      0.000       0.705       0.912      *
    X3                 0.658       0.069      0.000       0.517       0.786      *
    X4                 0.274       0.040      0.000       0.201       0.360      *
    X5                 0.268       0.039      0.000       0.196       0.348      *
    X6                 0.298       0.040      0.000       0.224       0.382      *
    X7                 0.684       0.064      0.000       0.559       0.809      *
    X8                 0.482       0.092      0.000       0.309       0.670      *
    X9                 0.553       0.091      0.000       0.354       0.708      *

最尤法での推定

いわゆる普通の因子分析である。

DATA: FILE = "HS1939.dat";

VARIABLE: 
NAMES = x1 x2 x3 x4 x5 x6 x7 x8 x9; 

MISSING=.;

ANALYSIS: 
ESTIMATOR = ML;

MODEL:
visual by x1-x3;
textual by x4-x6;
speed by x7-x9;

OUTPUT:
STDYX;

こちらも標準化した解。

STDYX Standardization

                                                    Two-Tailed
                    Estimate       S.E.  Est./S.E.    P-Value

 VISUAL   BY
    X1                 0.772      0.058     13.417      0.000
    X2                 0.424      0.063      6.752      0.000
    X3                 0.581      0.058      9.941      0.000

 TEXTUAL  BY
    X4                 0.852      0.023     37.612      0.000
    X5                 0.855      0.022     38.529      0.000
    X6                 0.838      0.024     35.597      0.000

 SPEED    BY
    X7                 0.569      0.058      9.766      0.000
    X8                 0.723      0.062     11.607      0.000
    X9                 0.665      0.066     10.063      0.000

 TEXTUAL  WITH
    VISUAL             0.459      0.063      7.225      0.000

 SPEED    WITH
    VISUAL             0.471      0.086      5.457      0.000
    TEXTUAL            0.283      0.071      3.960      0.000

 Intercepts
    X1                 4.235      0.182     23.272      0.000
    X2                 5.179      0.219     23.669      0.000
    X3                 1.993      0.100     20.010      0.000
    X4                 2.634      0.122     21.617      0.000
    X5                 3.369      0.149     22.623      0.000
    X6                 1.998      0.100     20.027      0.000
    X7                 3.848      0.167     23.030      0.000
    X8                 5.467      0.230     23.754      0.000
    X9                 5.334      0.225     23.716      0.000

 Variances
    VISUAL             1.000      0.000    999.000    999.000
    TEXTUAL            1.000      0.000    999.000    999.000
    SPEED              1.000      0.000    999.000    999.000

 Residual Variances
    X1                 0.404      0.089      4.550      0.000
    X2                 0.821      0.053     15.438      0.000
    X3                 0.662      0.068      9.749      0.000
    X4                 0.275      0.039      7.126      0.000
    X5                 0.269      0.038      7.084      0.000
    X6                 0.298      0.039      7.546      0.000
    X7                 0.676      0.066     10.172      0.000
    X8                 0.477      0.090      5.298      0.000
    X9                 0.558      0.088      6.345      0.000

ちなみに標準化した解での共分散は当然ながら相関係数になる。

データ

データはRのlavaanパッケージに含まれるHolzingerSwineford1939を利用した。
下記の手順でデータセットが作成できる。

dataの呼び出し

library(lavaan)
data(HolzingerSwineford1939)
dat <- HolzingerSwineford1939[7:15]

Mplusへの書き出し

library(MplusAutomation)
variable.names(dat) # 変数名を書き出し
prepareMplusData(dat, filename="HS1939.dat", 
                keepCols=c("x1","x2","x3", "x4", "x5", "x6", "x7", "x8","x9"),
                overwrite=T)

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