井出草平の研究ノート

精神障害

中国社会における精神疾患に関する意見(OMICC)

https://www.researchgate.net/publication/301606506_Hong_Kong_Secondary_Students_and_Mental_Illness Chu, L., & Kai, D. Hong Kong secondary students and lllental illness. HONG KONG, 8. 本論文は、香港の中学生が精神疾患に対してどのような意見を…

皮膚むしり症 Excoriation Disorderの評価

www.sciencedirect.com こちらの論文から先行研究の整理。 皮膚むしり症 Excoriation Disorder は、1875年にErasmus Wilsonによって、神経症患者の制御が不可能ではないにしても困難な過剰な皮膚摘出行動を指して、「neurotic excoriation」(Wilson,1875)…

アルコール使用とADHD

www.ncbi.nlm.nih.gov 概要 注意欠如多動性障害(ADHD)は、思春期や成人期まで続くとアルコールや他の薬物(AOD)関連の問題につながる可能性のある小児期の精神疾患である。いくつかの知見は、ADHDがAOD(alcohol and other drug)使用障害の発症に寄与して…

ゲームによるうつ病の治療

link.springer.com 概要 まとめ 全体として、ビデオゲームを用いた介入は、うつ病性障害の症状の軽減に有用かつ効果的であった。研究のうち7件は過去5年間に発表されたものであり、これはうつ病に対するビデオゲームを用いた介入に対する研究の関心の高まり…

精神疾患の治療に用いられるゲーム(レビュー)

games.jmir.org Kowal, Magdalena, Eoin Conroy, Niall Ramsbottom, Tim Smithies, Adam Toth, and Mark Campbell. 2021. “Gaming Your Mental Health: A Narrative Review on Mitigating Symptoms of Depression and Anxiety Using Commercial Video Games.…

カジュアルゲームによるうつと不安の軽減

うつと不安、ストレス、気分の落ち込みに対してカジュアルゲームによ軽減効果についてのレビューした論文。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Pine, Russell, Theresa Fleming, Simon McCallum, and Kylie Sutcliffe. 2020. “The Effects of Casual Videogames on An…

治療抵抗性うつ症状に対するゲームの治療効果

Russoniello, Carmen V., Matthew T. Fish, and Kevin O’Brien. 2019. “The Efficacy of Playing Videogames Compared with Antidepressants in Reducing Treatment-Resistant Symptoms of Depression.” Games for Health Journal 8 (5): 332–38. 治療抵抗性…

児童および青少年における精神障害の過剰診断

www.ncbi.nlm.nih.gov 児童・青年期の精神障害における過剰診断を方法論的観点から検討できた研究は1件のみであった。この研究では、注意欠陥・多動性障害の過剰診断の重大な証拠が発見された。 有病率上昇の説明として、過剰診断という仮説を検証することは…

リスクのある青少年における心的外傷後ストレス障害の過小診断

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Miele, Drew, and Edward J. O’Brien. 2010. “Underdiagnosis of Posttraumatic Stress Disorder in at Risk Youth.” Journal of Traumatic Stress 23 (5): 591–98. 幼少期のPTSDの影響 幼少期や青年期のトラウマの体験は、すぐにネ…

ロードアイランド州MIDASプロジェクトにおける過診断と過小診断

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Zimmerman, Mark. 2016. “A Review of 20 Years of Research on Overdiagnosis and Underdiagnosis in the Rhode Island Methods to Improve Diagnostic Assessment and Services (MIDAS) Project.” Canadian Journal of Psychiatry…

ICD-11 6C51 ゲーム障害(ゲーム行動症)

更新されたので日本語訳をやり直した。以前のバージョンはこちら。 診断基準は変更はない。鑑別診断の記述、統計データ、経過などが追加され、DSMのような記述法に変更されたようだ。 icd.who.int 説明 ゲーム障害は、オンライン(すなわちインターネット上…

メディア利用と自殺性

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov アメリカ2015年青少年リスク行動調査(n=15,624)のクロスセクショナル・データを用いた分析。 メディア利用と自殺性、デートバイオレンス、ネットいじめなどは関連していたが、時系列データでないため、因果関係は不明である。 い…

CBCL小児双極性障害プロファイルとADHD、併存症と量的形質遺伝子座分析

www.ncbi.nlm.nih.gov McGough, James J., Sandra K. Loo, James T. McCracken, Jeffrey Dang, Shaunna Clark, Stanley F. Nelson, and Susan L. Smalley. 2008. “CBCL Pediatric Bipolar Disorder Profile and ADHD: Comorbidity and Quantitative Trait Lo…

ADHDに中枢神経刺激薬を投薬する前に脳波を測るべき

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Swatzyna, Ronald J., Jay D. Tarnow, Alexandra Roark, and Jacob Mardick. 2017. “The Utility of EEG in Attention Deficit Hyperactivity Disorder: A Replication Study.” Clinical EEG and Neuroscience: Official Journal of…

ゲームをしすぎると自殺につながるのか

2021年1月に話題になっていたらしいのだが、気づかずに流してしまっていた。 togetter.com こと発端は葛飾区が「自殺対策予算」で久里浜医療センターの人を読んで「ゲーム障害」の講演をしていたというものだ。自殺とゲーム障害が関連するなら、その予算の使…

アイザック・マークス「行動嗜癖」(1990)

行動嗜癖について初めて体系的に公に書かれた論文である。 マークスの最初の提案以来、アディクション研究分野では「行動嗜癖behavioral addiction」という言葉が支持された(Billieux et al.2015) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Marks, I. 1990. “Behavioural (no…

インターネットゲーム障害と強迫性障害

スタレリク、アブジュユデの「インターネットゲーム障害、強迫性障害、嗜癖」から。 症候学的な話でややこしいのだが、わりと重要な指摘である。 www.semanticscholar.org Starcevic, Vladan, and Elias Aboujaoude. 2017. “Internet Gaming Disorder, Obses…

フランスで精神分析を受けたのちに性暴力被害を思い出すケースが報じられる

president.jp マチルドさんは、「文化的に優れた環境で幸せな子ども時代を送っていた」と信じていたが、40歳の時、精神分析を始めたことがきっかけで突然、5歳から10歳になるまで、1歳年下の弟と一緒に父親からレイプされていたことを思い出した。季節や来て…

INDIGOネットワークメンバーによるメンタルヘルス関連のスティグマや差別に関する出版物

indigo-group.org 日本でメンタルヘルス系で研究をしているのは医学系の人らしい。

ダラーとスタレリクへの反論:ダニエル・キング「インターネットゲーム障害は精神障害として認定されるべきである」

journals.sagepub.com ダラーとスタレリクが「インターネットゲーム障害は精神障害とはみなすことはできない」という声明を出したことに対して、推進派のダニエル・キングらが反論をしたディベート・ペーパー。 ダラーとスタレリクの論文はこちら。 ides.hat…

インターネットゲーム障害は精神障害とはみなすことはできない

www.semanticscholar.org プレヴィン・ダラー(Pravin Dullur)とプラダン・スタレリク(Vladan Starcevic)による議論ペーパー。 2017年の著作で、ICD-11にゲーム障害が入りそうだ、という時点で書かれた反対の声明である。 精神疾患の診断・統計マニュアル第5…

「ブルーホエールチャレンジ」ゲームなのか犯罪なのか?

ゲーム障害とは関係ないが、ゲームで検索して出てきた話。知らなかったが、一部の国で社会問題化していたらしい。 www.semanticscholar.org Richa Mukhra, N. Baryah, K. Krishan, T. Kanchan, 2019, ‘Blue Whale Challenge’: A Game or Crime? Science and …

小児のADHDと成人のADHDは同じものなのか?

link.springer.com Apter, A. Are childhood and adult ADHD the same entities?. Eur Child Adolesc Psychiatry 27, 821–822 (2018). https://doi.org/10.1007/s00787-018-1176-2 アラン・アプターAlan Apterによって2018年に書かれたエディトリアル。 注意…

キャンプではインターネット依存症は治らない(Global Times)

Global Timesの記事。Global Timesは環球時報の英語版で中国共産党の機関紙『人民日報』系列の紙である。共産党、中国政府の意向が反映された紙面づくりをしていると考えてよい。 そういったポジションの新聞がキャンプや入院をさせても依存症は治らないと主…

修正版YDQ

少し古いがYDQの修正版として提案されているもの。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov K W Beard, E M Wolf, 2001, Modification in the proposed diagnostic criteria for Internet addiction. Cyberpsychol Behav.4(3):377-83. All the following (1-5) must be pre…

インターネット依存症における灰白質と白質の異常

journals.plos.org インターネット・アディクション障害(internet addiction disorder: IAD)が対象。灰白質は神経細胞の細胞体が存在している部位のこと。ボクセルベースの形態計測法(VBM)を用いてIADの青年期の脳の形態を調べ、拡散テンソルイメージン…

インターネットゲーム障害における脳の過活動

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Yajing Meng, Wei Deng, Huiyao Wang, Wanjun Guo, 2015, The prefrontal dysfunction in individuals with Internet gaming disorder: a meta‐analysis of functional magnetic resonance imaging studies, Addict Biol. 20(4): 79…

インターネットゲーム障害の人はストレスが高くレジリエンスが低い

www.ncbi.nlm.nih.gov イタリアの研究。ストレスに対する脆弱性とインターネット・ゲーミング障害(IGD)との関連についての論文。605名の参加者(男性=82%、Mage=24.01歳、SDage=6.11)を対象にオンライン調査を実施。 尺度 知覚ストレスは、the Perceived …

ゲームは抑うつ軽減する

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Russoniello, Carmen V., Matthew Fish, and Kevin O’Brien. 2013. “The Efficacy of Casual Videogame Play in Reducing Clinical Depression: A Randomized Controlled Study.” Games for Health Journal 2 (6): 341–46. この研究…

新型コロナのロックダウンで生じるストレスに対してゲームが有効

インドの大学生を対象した調査。この研究はもともとのインターネットゲーム障害の研究の参加者に追加調査したもののようだ。論文ではゲームはストレスに対抗するのに役立つと考えられていると述べられている。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov https://www.research…