井出草平の研究ノート

村山綾・三浦麻子『日本語版道徳基盤尺度の妥当性の検証』

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(c)類似した項目のみを用いて内的一貫性を高めるというよりは,内的一貫性が低くなったとしても,幅広い場面での道徳判断を対象として項目を作成していること,が挙げられる(Graham et al., 2011)。

適合度指標の値は,広く用いられている評価基準 に満たないものの,スウェーデン語版(Nilsson & Erlandsson, 2015)やハングル語版(Kim et al., 2012) と比べて著しく低いわけではない。また,Graham et al.(2011)も,様々な場面を対象とした測定を行うこ とを優先して尺度を構成しているために内的一貫性が 低くなるのはやむを得ないと主張している。

この部分は尺度を作るときに参考になりそう。

  • Graham, J., Nosek, B. A., Haidt, J., Iyer, R., Koleva, S., & Ditto, P. H. (2011). Mapping the moral domain. Journal of Personality and Social Psychology, 101, 366–385.
  • Nilsson, A., & Erlandsson, A. (2015). The Moral Foundations taxonomy: Structural validity and relation to political ideology in Sweden. Personality and Individual Differences, 76, 28 – 32.
  • Kim, K. R., Kang, J., & Yun, S. (2012). Moral intuitions and political orientation: Similarities and differences between Korea and the United States. Psychological Reports, 111, 173 – 185.

アンケートにはQualtricsを使用。

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