井出草平の研究ノート

母親を殺した息子、懲役15年を求刑 新潟地裁=新潟


今年の1月17日の事件の求刑。(参照)

母親(当時64歳)をハンマーで殴って殺害したとして殺人罪などに問われている田上町原ヶ崎新田、無職川嵜(かわさき)重雄被告(36)の論告求刑が1日、新潟地裁(大谷吉史裁判長)であった。検察側は「強固な殺意に基づく、極めて残忍な犯行。酌量の余地はない」と懲役15年を求刑した。
 論告などによると、川嵜被告は1月17日夜、自分が就職していないことを母親に打ち明けた際、「お前なんかいらない。信用できない」と激しくしっ責されたことに逆上。自宅にあったハンマーで母親の頭を4〜5回殴ったうえ、首を1〜2分絞めるなどして殺害した。
 その後に2度、自殺を試みたが死に切れずに逃走。名古屋市内で愛知県警に追跡され、乗用車をパトカーに衝突させた公務執行妨害の現行犯で逮捕された。 (2007. 05. 02 読売新聞 東京朝刊)


懲役15年の求刑。親殺しというよりも心中未遂であったようだ。


「ひきこもり」の家庭では「就職」をめぐって揉めることはよくあること。就職を親子で話し合っていて、家庭内暴力が噴出したケースだとか、親を殺そうと思った話などをいろいろと聞いてきたけども、一つ間違えばこういう事件になっているものはいくつも思い当たる。




実母殺害の被告に懲役12年判決 新潟地裁「あまりに短絡的」 /新潟県
2007年6月13日 朝刊 新潟全県・1地方 027 00342文字 朝日新聞


 今年1月、同居の実母を殺害したとして殺人罪などに問われた田上町原ケ崎新田、無職川嵜重雄被告(36)の判決公判が12日、新潟地裁であり、大谷吉史裁判長は「就職したなどとその場しのぎのうそを重ね、それをしかられたことに激高し、犯行に及ぶとは、あまりに短絡的」として、懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
 判決によると、川嵜被告は1月17日午後9時ごろ、自宅の居間にいた実母味重子さん(当時64)に、「就職したのはうそだった」と打ち明けた際、「お前なんか信用できない」としかられたことに逆上。
 味重子さんの頭をハンマーで数回殴り、手で首を絞めるなどして殺害した。
 さらに、その後車で県外へ逃走。名古屋市内で追跡中のパトカーに車をぶつけ、公務執行妨害容疑で愛知県警に現行犯逮捕された。



母親を殺した田上の男 初公判で起訴事実認める=新潟
2007. 04. 17 東京朝刊 新潟北 31頁 376字 02段 読売新聞


 母親(当時64歳)をハンマーで殴り殺したとして殺人罪などに問われている田上町原ヶ崎新田、無職川嵜(かわさき)重雄被告(36)の初公判が16日、新潟地裁(大谷吉史裁判長)であった。罪状認否で川嵜被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
 冒頭陳述などによると、川嵜被告は1月17日夜、自分が就職していないことを自宅で母親に打ち明けた際、「お前なんかいらない。信用できない」と激しくしっ責されたことに逆上。自宅にあったハンマーで母親の頭を4、5回殴ったうえ、首を絞めるなどして殺害した。その後、自殺を試みたが、死に切れずに逃走中、名古屋市内で愛知県警に公務執行妨害の現行犯で逮捕された。
 川嵜被告は1992年に自衛隊に入隊し、2005年に辞めた。その後は定職に就かなかったが、06年末、ホテルに就職が決まったように装い、母親にも生活費を渡す約束をしていた。