井出草平の研究ノート

希望学の発端

中央公論』2月号玄田有史×宮崎哲弥の対談から

宮崎 経済学者である玄田さんが「希望学」なる新しい学域を創設されようとしている。その意図は奈辺にあるのですか?

玄田 希望学を始めるきっかけは、二年ほど前のある日の夜中、寝ていたら突然「これまで経済において希望は前提だった」という言葉が頭に浮かんだんです。経済学では人は何かを消費したい、何かを選択して喜びを得たいという目的がまずあって、それを実現するために合理的に行動するという前提があります。目的があるということは、何らかの希望の存在を暗に前提としていたとも言えるわけです。


まさかの夢オチ?