- 作者: 玄田有史,斎藤珠里
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2007/01
- メディア: 新書
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玄田有史氏の今年に入ってからの本。中身は日本人のセックスと仕事の関連性の分析について。玄田パートはアエラのインターネット調査とJGSSの分析がほとんどを占めている。読む前はあんまり面白くないんじゃないかと思っていたが、面白く読めた。経済学で見られる議論というよりも社会学者がやりそうな印象の分析。といっても、社会学者がちゃんとやったことはないようだ。斎藤パートはアエラっぽい内容。
玄田 今回、ショックだった一つはそこです。これまでの働き方が、個人の内面に深く関わっているんだと突きつけられた感じがして。仕事上のストレスが、個人の気持ちやパートナーとの関係にひそかに、そして確実に影響している。いい悪いを超えて、素直に悲しいと思った。
玄田=ニートみたいなイメージはあるが、ニートとこの本は基本的には関係がない。内容は昨今流行しているワーク・ライフ・バランスの議論。
あと、インターネット調査には利点があるということが強調してあったのが印象的だった。ネットを調査に使うと歪みが出るというのはよく(また無責任に)言われることが多いが、歪みが出るかどうかは、要は何を聞くのかということによって変わってくる。ネット関連のことをネットユーザー限定で調査したら問題だが、歪みが出ないものもある。対面や郵送でも歪みは出るのだから、インターネットだけが問題をはらんでいる訳でもなく、今回のようにプライベートな答えにくい内容であれば、インターネット調査は有用だろう。