井出草平の研究ノート

長田百合子氏、自殺者を出していた

「名古屋監禁致死事件 主犯女性の姉も有名引きこもりカウンセラーで自殺者を出していた」
『週刊朝日』2006年05月26日,144-6.

 裁判だけではない。04年7月、長田さんのケアを受けていた愛知県内に住む綾さん(当時29)が自殺していたことがわかった。父によると、綾さんは躁鬱病向精神薬を飲んでいたが、薬から解放されたいと願っており、そんなとき、長田さんと出会った。亡くなる2カ月前のことだ。
 長田さんは綾さんの医師を非難し、「向精神薬による治療もよくないので、なるべく薬を飲まないように」と助言したという。
 綾さんは断続的に薬の服用をやめたが、その反動か、7月6日に発作的に大量に服用。中毒症を起こして入院した。そして4日後に自ら命を絶った。父が言う。「長田さんは通夜に真っ赤な服を着て現れました。さらに四十九日の前に、おかしな手紙を送ってきたのです」
 この手紙には、〈綾ちゃんは、生きていても、〝生き地獄″だったのではないだろうか……それを綾ちゃんが一番知っていたのではないか。……あの死は、薬のリバウンドから起きた、一瞬の事故であると、私は断じます〉
 などと書かれた後に、綾さんの弟への伝言として、追悼とは思えないこんな文面で締めくくられていた。
〈主人を早目に迎えにパチンコ店に行って、待っているうちに打ちました。何と12箱、イッキ出し……では、そんなことで、又、あそびに行きます〉
 父は静かにこう話した。「もう恨んでも仕方のないことです。でも長田さんには反省してほしい……」
 これに対しても、長田さん側の弁護士は、
「綾氏への薬服用の指示、助言はしていない」
 などと回答している。
 元入寮者の親が語る。
「被害者は多いはずですが、声が上がらないのは、子どもを預けている問は何も言えないから。親としての負い目もある。塾を出ると、もうかかわりたくないと思うから黙っています」


生きていても「生き地獄」なら死んでもよい、というような言い方はあまりにひどい。

 いじめで不登校になった中学1年生の娘の相談に、愛知県内の母親が昨年11月、事務所を訪れた。ソファがポッンと置かれた部屋で、長田さんは、説明も聞かずにまくしたてた。
 「学校に行かないのはふざけとるから。いまのガキはどうしようもないんだ。親が悪い。反省しろ」
 そのうえ、「ネットオークションで欲しい革ジャンがある」と席を立ってしまった。戻ってきた長田さんは、「寮に入れないとダメ。お前のところはいい暮らしとは思えないが、これだけ用意できるか?」
 と言うと、イチ、サンと指を立てた。「13万円ですか?」と開いたら、「ふざけとるな。130万だ。詳しくは事務に聞け」
 相談は2時間で2万円ほどのはずが、正味15分程度で終わったという(長田さん側は「こうした事実は存在しない」と否定)。


相談もまともにやっていないのか。