暴力的な内容が含まれたゲームが社会性・社交性に与える影響についての実験である。
www.ncbi.nlm.nih.gov Sheese BE, Graziano WG. Deciding to defect: the effects of video-game violence on cooperative behavior. Psychological Science 2005; 16:354-357.
用いられたのはDOOMである。DOOMは一昔前には、社会的に問題だとされていたゲームの代表格であった。
昨今問題になっている荒野行動もわりと近い内容ではないかと思われる。
この論文では、ゲームにおける暴力が協調的意思決定に及ぼす影響を調べている。参加者に別々にプレイをした後に、協調性を測るタスクを行う。相互利益のためにパートナーと協力するか、撤退するか、または自分自身の利益のためにパートナーを利用するかを選択するという選択で、暴力的なゲームを行った者はパートナーを搾取することを選ぶ傾向が有意に高かった。従って、ゲームによって向社交性が減少したことになる。
一方で、共通の敵に対して協力して戦闘をした場合、結束感を高まり、その後の協力関係を促進することが示唆されたとしている。
戦闘ゲームやRPGゲームは戦闘を行うので、日常の暴力的な行為につながると心配されたり、社会性がなくなってしまうのではないか、と心配されたりするが、少なくとも一人で暴力表現のあるゲームばかりせずに、友達と、もしくは、ネットを介して誰かとプレイをすれば、そういった心配はないようだ。
荒野行動と出会い系
ただ仲良くなることで問題も起きるようである。