井出草平の研究ノート

thus、therefore、hence

こちらの本から123章。

元の本にはしっかりと解説が書かれているので、気になった方は是非元の本を読んでもらいたい。

thus、therefore、hence

わりと近い意味の3つの単語だが、ちゃんと使い分ける必要がある。

  • thus: 必然性および直接的な因果関係: in this way
  • therefore: ある結果とそれが生まれた理由との関係を表す: for this reason
  • hence: 論理的な脈絡: as an inference

thus

thesしか持っていない意味は in /this/that/way と with /this/that/fact/situation/result/である。thus がこのような意味を表す用法を次の文で例示する。

例:

(1) However, substituting (2.5) into the original equation, it is immediately found that this is not a solution. Thus we see that the analysis has failed.

本章で考えている多数の意味の中では、thus が持っていないのは (therefore が最も強く示す) for this reason、そして(hence が最も強く示す) as an /inference/deduction/という意味である。それゆえに次のような用法は誤っている。

therefore

therefore の特徴は、はっきりとある結果が出る「理由」を指摘するという役割である。実際に、therefore は、ほとんどの場合、for /this/that/ reason に置き換えても示される意味はさほど変わらない。 ある結果とそれが生まれた理由との関係を表そうとしている場合には、一般に、thereforeの方がthusやhenceより適切である。 henceが伝える論理的な脈絡、そしてthusが伝える必然性および直接的な因果関係は、本来の意図を表す上で相応しくない。

例:

(9) In this case, the vibrational modes cannot be ignored, and therefore the treatment here becomes much more complicated.

hence

hence の特徴は、はっきりと論理的な脈絡を意味することである。場合によって、hence it, as an inference, as a deduction, it is implied that, it follows that などに近い意味を示す。本章で扱っている三つの言葉の中では、hence が、純粋に論理的な脈絡を表すためには最も自然である。

例:

(16) However, substituting (2.5) into the original equation, it is immediately found that this is not a solution. Hence the analysis has failed.