井出草平の研究ノート

ゲーム障害と、親の心理的コントロール、親による身体的・言語的虐待、教師による言語的虐待、同級生・オンラインのいじめが関連

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    1. Yang, X. Jiang, P. Mo, Yong Cai, L. Ma, J. Lau, 2020, Prevalence and Interpersonal Correlates of Internet Gaming Disorders among Chinese Adolescents, International Journal of Environmental Research and Public Health.17(2):579 doi: 10.3390/ijerph17020579.

中国の青少年におけるインターネットゲーム障害の有病率と対人関係の相関性 本研究では、中国の青少年におけるインターネットゲーム障害(IGD)の有病率と対人関係の相関関係を調査した。中国の2つの都市(上海と西安)で横断的な調査を実施しました。8つの中学校の1年生2666名(平均値=12.77±0.75)が、自己申告式のアンケートに回答しました。この質問票では、IGD、親の心理的コントロール、ネガティブな対人関係(親による身体的・言語的虐待、教師による言語的虐待、仲間やオンラインでのいじめ)、親や仲間からの社会的支援、親や仲間とのポジティブな関係のレベルを調べた。その結果、346名(13.0%)の参加者がIGDに分類されました。性別、都市、片親家庭、家庭の社会経済的地位、母親の教育水準が、IGDのリスクと有意に関連していた。有意な背景変数をコントロールした場合としない場合のロジスティック回帰分析では、調査した対人関係の変数がそれぞれIGDと有意に関連することが示された。前向きなステップワイズ・ロジスティック回帰分析では、親の心理的コントロール、親による身体的・言語的虐待、教師による言語的虐待、同級生・オンラインのいじめがIGDの有意な相関関係を示した。この結果から、思春期のIGDを減らすためには、対人関係の危険因子に対処することが重要であることが明らかになった。本研究の限界と意義について考察する。