井出草平の研究ノート

DSM-5インターネットゲーム障害に該当する者は、プレイ頻度が高く、プレイ時間が長く、使用への衝動が高く、うつ病、不安、ストレス症状がありは、生活満足度は低く、衝動性が高い

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  • Bargeron, Augusta H., and Julia M. Hormes. 2017. “Psychosocial Correlates of Internet Gaming Disorder: Psychopathology, Life Satisfaction, and Impulsivity.” Computers in Human Behavior 68 (March): 388–94.

インターネットゲーム障害の心理社会的相関性。精神病理学、生活満足度、衝動性
"インターネットゲーム障害"(IGD)は、「精神疾患の診断・統計マニュアル」(DSM-5)において、「さらなる研究のための条件」として含まれている。頻繁にゲームをする人は、心理社会的機能の著しい低下とともに、依存症の中核的な症状を示すことが以前から指摘されていました。しかし、ゲーム依存症の概念化と評価については、まだコンセンサスが得られていない。本研究では、DSM-5で提案されているIGDの診断基準に基づいた9つの質問項目(Cronbachのα=0.64)が、オンラインゲームの過剰使用に関連する問題を捉える上で、どのような有用性があるかを検討した。オンラインゲームの常用者(n = 257)が、人口統計、IGDの症状、一般的な精神病理、生活満足度、自尊心、衝動性を評価するオンライン質問票に回答した。IGDの基準を満たした参加者(8.7%、n=21)は、ビデオゲaームをプレイする頻度が有意に高く(p=0.04)、一度にプレイする時間も長く(p=0.002)、ビデオゲームを使用したいという主観的な衝動が有意に大きかった(p<0.001)。さらに、IGD患者は、うつ病(p < 0.001)、不安(p < 0.001)、ストレス(p = 0.01)の症状が有意に多く、生活満足度は低く(p < 0.001)、運動性(p = 0.02)と注意力の衝動性(p = 0.01)が高くなっていました。DSM-5で提案されているIGDの診断基準は、心理社会的機能の複数の側面で顕著な障害を伴う臨床的に意味のある症状群を捉えていると思われる。