- Na, Euihyeon, Inyoung Choi, Taek-Ho Lee, Hyeseon Lee, Mi Jung Rho, Hyun Cho, Dong Jin Jung, and Dai-Jin Kim. 2017. “The Influence of Game Genre on Internet Gaming Disorder.” Journal of Behavioral Addictions, June, 1–8.
インターネットゲーム障害に対するゲームジャンルの影響
背景と目的 インターネットゲーム障害(IGD)については詳細な調査が行われているが、異なるゲームジャンルがIGDに与える影響については最小限の研究しか行われていない。本研究の目的は、成人の大規模サンプルにおいて、ゲームジャンル別のグループのメンバーの特徴をIGDと比較し、各グループのIGD状態に関連する要因を明らかにすることである。方法 インターネットゲームを、リアルタイムストラテジーゲーム、大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)、スポーツゲーム、ファーストパーソンシューター(FPS)ゲームの4つのジャンルに分類した。これらのゲームのいずれかを日常的にプレイしている参加者(n = 2,923)を対象に、匿名のオンライン調査を実施し、社会人口統計学的データ、ゲーム利用パターン、および精神病理学的評価データを収集した。結果 MMORPGおよびFPSゲームのプレイヤーは、他の2つのグループの参加者よりもIGDの基準をより頻繁に満たしていた。ゲームジャンル別グループ内のIGDが疑われるゲーマーの間では、平均ゲームプレイ時間や行動活性化システムの下位尺度など、いくつかの項目で違いが見られたが、各ゲームジャンル別グループ内でIGDを発症させる要因はかなり異なっていることがわかった。考察と結論 本研究の結果から、IGDは幅広いゲームジャンルのユーザーを包含する安定した精神医学的診断であることが示唆された。また、IGD発症のリスクが高い人の予防や早期介入のための戦略を開発するためには、ゲームジャンルごとにIGDの有効な予測因子として特定された特徴を考慮する必要があるかもしれない。