井出草平の研究ノート

ゲーム障害に対するマインドフルネス志向アプローチは有効かもしれない

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  • Li, W., Garland, E. L., McGovern, P., O'Brien, J. E., Tronnier, C., & Howard, M. O. (2017). Mindfulness-oriented recovery enhancement for internet gaming disorder in U.S. adults: A stage I randomized controlled trial. Psychology of Addictive Behaviors, 31(4), 393–402. https://doi.org/10.1037/adb0000269

米国成人のインターネットゲーム障害に対するマインドフルネス志向の回復促進。第1段階無作為化対照試験
実証的研究により、インターネットゲーム障害(IGD)の発生率の増加とそれに伴う有害な結果が確認されている。しかし,IGDや問題のあるビデオゲーム行動に対して評価されたエビデンスに基づく介入は非常に少ない。本研究では、IGDの治療法として、Mindfulness-Oriented Recovery Enhancement(MORE)を評価した。IGDまたは問題のあるビデオゲーム行動を持つ成人30名(Mage = 25.0、SD = 5.4)を、グループベースのMOREを8週間実施する群と、サポートグループ(SG)対照群を8週間実施する群に無作為に割り付けた。治療前、治療後、および治療終了から3カ月後に、自己報告式の尺度を用いてアウトカム測定を行った。結果分析には線形混合モデルを用いた。MORE参加者は、SG参加者と比較して、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders-5のIGD基準を満たす数、ビデオゲームへの渇望、およびゲームに関連する不適応な認知が有意に減少し、治療効果は3カ月後の追跡調査でも維持された。MOREはIGDの治療アプローチとして有望である