井出草平の研究ノート

大学生のスマートフォン嗜癖の潜在プロファイル分類における気質・性格・認知的情動調節について

www.mdpi.com

  • Sustainability | Free Full-Text | Temperament, Character and Cognitive Emotional Regulation in the Latent Profile Classification of Smartphone Addiction in University Students. https://www.mdpi.com/2071-1050/14/18/11643

概要 COVID-19以降、スマートフォンの利用頻度は増加傾向にあり、スマートフォンの用途が多様化した現代社会では、スマートフォン嗜癖の問題が深刻化することが予想さ れる。最近の研究によると、スマートフォン嗜癖の深化や緩和には、認知的感情調整戦略が有効であることが証明されている。そのため、認知的感情調節方略を含む様々な心理社会的アプローチによるスマートフォン嗜癖の特徴を把握することが必要である。本研究の目的は、スマートフォン嗜癖潜在的なプロファイルを分類し、分類されたグループの傾向や差異を検証することである。対象は、年齢幅22~25歳の大学生333名である。対象者全員に、行動嗜癖基準に基づくスマートフォン嗜癖尺度(SAS-B)、温度・性格目録(TCI)、認知感情調節質問票(CERQ)を受診してもらいました。人物中心アプローチを行うため、Latent Profile Analysis(LPA)を用い、Mplus 7を用いて分析した。その結果、スマート嗜癖潜在的なグループの分類に有意差があった。また、スマートフォン嗜癖における気質・性格と認知的感情調整方略には高い相関があることがわかった。本研究は、今後、スマートフォン嗜癖に応じた治療・予防アプローチのための基礎データとして有用であると期待される。

2.2.1. 行動嗜癖基準に基づくスマートフォン嗜癖尺度(SAS-B) 本研究では,行動嗜癖基準に基づくスマートフォン嗜癖尺度(SAS-B)[53]を用いて,スマートフォン嗜癖を測定した。スマートフォン使用に関する行動嗜癖の6つの基準すべてを含む際に、韓国人の特徴を考慮して質問票を作成した。SAS-Bは、スマートフォン嗜癖を顕著性、気分修正、耐性、離脱、葛藤、再発の下位領域に分類し、それぞれ4項目、合計24項目で構成されている。回答は5段階のリッカート尺度(「強くそう思う」=5点)で評価されます。合計得点が高いほど、スマートフォン嗜癖のレベルが高いことを意味する。

    1. Lee, Jonghwan, Jongmin Lim, Hanbek Son, Ho-Wan Kwak, and Mun-Seon Chang. 2016. “Development and Validation of a Smartphone Addiction Scale Based on Behavioral Addiction Criteria.” THE KOREAN JOURNAL OF COUNSELING AND PSYCHOTHERAPY 28 (2): 425.