井出草平の研究ノート

神経イメージング研究におけるインターネットゲーム障害の心理学的評価。システマティックレビュー

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  • Pontes, Halley M., Daria J. Kuss, and Mark D. Griffiths. 2017. “Psychometric Assessment of Internet Gaming Disorder in Neuroimaging Studies: A Systematic Review.” In Internet Addiction: Neuroscientific Approaches and Therapeutical Implications Including Smartphone Addiction, edited by Christian Montag and Martin Reuter, 181–208. Cham: Springer International Publishing.

神経イメージング研究におけるインターネットゲーム障害の心理学的評価。システマティックレビュー
背景について この種の研究は、IGDを独立した障害として正式に認識するために重要であるにもかかわらず、神経画像技術を用いたインターネットゲーム障害(IGD)の研究にはほとんど注目されていない。目的:本研究の目的は、2013年5月から2016年1月までに発表された、IGDを評価し、かつこの潜在的な障害の神経生物学的証拠を収集するためにニューロイメージング技術を使用したニューロイメージング研究の方法論および評価の特徴を系統的にレビューすることである。方法 ProQuest(以下の学術データベース)にて、厳格な包含・除外基準を用いた系統的な電子検索を行った。ProQuest Psychology Journals, PsycARTICLES, PsycINFO, Applied Social Sciences Index and Abstracts, and ERIC)およびMEDLINEを用いて、適格な研究の可能性を検討した。結果は以下の通りです。合計853件の研究がスクリーニングされ、慎重な体系的選択プロセスの後、14件の研究が組み入れ基準を満たすことがわかった。得られた知見に基づき、神経画像技術を用いたIGDに関する研究は増加傾向にあると結論づけられていた。さらに、本システマティックレビューでは、神経画像診断技術を用いたIGDに関する既存の実証的研究の方法論および評価の欠点に基づいて、著者に10の実践的な提言を行っている。結論 本研究の結果は、神経画像診断技術を用いたIGDに関する研究の全体的な質の向上に役立つことが想定される。