井出草平の研究ノート

PCゲームの歴史を変えた「沙織事件」(第69回)- 栗下善行

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当時、無修正グラフィックのソフト自体は他にもあったようですが、1991年、京都の男子中学生がこのゲームを万引する事件が起きたことによって、その内容についても世論の批判の矢面に立たされることになりました。これが、「沙織事件」です。
「沙織」の販売元であるフェアリーテールにおいても刑法175条わいせつ物頒布等の罪で逮捕者が出るなど、事態は深刻化していきますが、他にもそういったソフトがある中で、偶然(故意の可能性も否定できませんが)スポットライトが当たってしまったものが徹底的に摘発されるというのは、マンガ規制における松文館事件のようなもので、現在においては大きな問題になりかねないのではないかと個人的には感じます。