井出草平の研究ノート

2025-02-04から1日間の記事一覧

クロスレベル交互作用

クロスレベル交互作用とは、階層データ (マルチレベルデータ) において、異なるレベルの変数間の交互作用 を指す。つまり、あるレベルの変数 (例:生徒レベル) の効果が、別のレベルの変数 (例:学校レベル) の水準によって異なる場合、クロスレベル交互作用…

Within効果とBetween効果

例:学校と生徒の成績データ 学校ごとに生徒の数学の成績がどのように変化するかを調べたいとする。この場合、学校がレベル (グループ) であり、生徒がそのレベル内の個々の観測単位となる。 1. Within効果 (Within Effect) レベル内 (Within) での変化 に注…

パーソナリティ障害の遺伝疫学

Reichborn-Kjennerud, T. (2010). The genetic epidemiology of personality disorders. Dialogues in Clinical Neuroscience, 12(1), 103–114. https://doi.org/10.31887/DCNS.2010.12.1/trkjennerud 要旨 遺伝疫学研究によれば、DSM-IVの第II軸で分類され…

固定効果モデル、ランダム効果モデル

1. 固定効果 (Fixed Effects) 母集団全体で共通の効果 を持つと考えられる変数。 関心があるのは、その効果の大きさや方向性 であり、異なる水準 (レベル) 間の差を推定し、比較する。 通常、固定効果の係数は、従来の回帰分析と同様に解釈される。 例: 性別…