井出草平の研究ノート

シブトラミン

【中国】過去に死亡例、中国製ダイエット食品が日本でも販売か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070712-00000021-scn-cn

 衛生部が5日、「麗姿(麗姿ダイエットカプセル)」(写真=パッケージ)などダイエット保健食品5種にシブトラミンなど違法な添加物が含まれていたとして、回収を指示して衛生許可証を取り消す決定をしたことに絡み、日本でも同商品が販売されていた可能性があることが分かった。


ダイエット薬にシブトラミン(Sibutramine)が含まれていたようだ。厚生労働省の発表(2003年11月)でも情報提供がされているが、シブトラミンを含んだダイエット薬は今回が初めてではなく、過去にも販売されていたようだ。


2006年2月の「教えて!goo」の質問で実際のシブトラミン使用者の質問があった。

あるダイエットサプリを摂っております。
そのカプセルなのですが、健康に害するような物ではなく漢方薬やハーブ素材だとしか記載がありません
日本製ではない為、説明書が読めません
私がとっているサプリ、「ス○パーファットバーニング」、「ニュースーパーファッ○バーニング」という物なのです

スーパーファットバーニングは、懸念されているようにシブトラミン(sibutramine)を含有しており、このことを確認した香港衛生署は、購入及び摂取を中止するよう警告しています。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1966868.html


シブトラミンとは何かというと、米国などで承認されている減量薬である(参照:Meridia, Abbott Laboratories)。現在、日本では認可が下りていないが、こちらの情報では2008年に日本でも認可がされる予定ようだ。販売元はエーザイ


これらのものを読む限り減量には効果的な薬剤のようだ。ただ、副作用が存在しているようだ。

 シブトラミン(sibutramine)は、アメリカなどで過去に肥満抑制薬として使われ、心臓に悪影響を及ぼし32名の死者を出した重大な副作用の事例がありました。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail222.html


また、既に日本でもシブトラミンの副作用の疑いのある死亡例あるという。

岩手県によると、V・L21一カプセル当たり0・86―0・14ミリ・グラムのシブトラミンが検出されました。被害の女性は、7月4日に盛岡保健所管内の医療機関で死亡しました。医療機関から、女性が複数のダイエット食品を服用していたとの情報が寄せられましたが、女性の死亡がシブトラミンによるものかどうかは分からないとしています。


直接的な因果関係があるのかは不明だが、死亡した女性はシブトラミンを摂取していたとのことである。この薬剤は、もともとは過体重の人に対して処方されるもので、痩せるために飲む薬ではない。FDAによると投与対象は、BMIは30以上、体重は185ポンド(約84Kg)以上としている(参照)。BMIは25〜30未満が「肥満」で30以上が「高度肥満」となっている(BMI計測)。高度肥満は糖尿病などのリスクを抱えることになるので、シブトラミンでリスクを取った方が生きる確率が高いということで投与される。従って、ダイエット薬として使うには不適当なものである。ちなみに、同じ減量薬のマジンドールの場合は、BMI 35以上、使用は3ヶ月という制限があるようだ(参照)。


参照: