井出草平の研究ノート

問題のあるゲーム利用のリスクは年齢が高いこと、男性であること、極度の内気さ、内向性症状、外向性症状、人間関係性が乏しいこと。抑うつ症状と不安はリスクではなく、男性のみ積極的な攻撃性と極度の内気さがリスク。

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  • Lau, Chloe, Shannon L. Stewart, Catalina Sarmiento, Donald H. Saklofske, and Paul F. Tremblay. 2018. “Who Is at Risk for Problematic Video Gaming? Risk Factors in Problematic Video Gaming in Clinically Referred Canadian Children and Adolescents.” Multimodal Technologies and Interaction 2 (2): 19.

問題のあるビデオゲームのリスクがあるのは誰か?臨床的に紹介されたカナダの児童および青年における問題のあるビデオゲームのリスク要因
インターネットとオフラインの両方のビデオゲームは、子どもの発達の正常な側面となっており、ビデオゲームをしている子どもの割合は90%から97%と推定されている。問題のあるビデオゲーム(PVG)に関する研究は、この10年間で大幅に増加した。その研究の多くは地域社会のサンプルを対象としており、臨床的に紹介された子どもや若者を対象とした研究は不足している。本研究では、44の精神保健機関から臨床的に紹介された5820人の子どもと若者を対象に、interRAI Child and Youth Mental Health Assessmentを用いて評価を行った。ロジスティック回帰分析の結果、年齢が高いこと、男性であること、極度の内気さ、内向性症状、外向性症状、人間関係の強さが低いことが、すべて問題のあるビデオゲーム(PVG)の有意な予測因子であることが明らかになった。さらに、内在化症状のうち、快感消失は男女ともにPVGの予測因子であることが示唆されましたが、抑うつ症状と不安は、他の変数をコントロールした場合、PVGの予測因子ではありませんでした。さらに、積極的な攻撃性と極度の内気さは、男性ではPVGを予測していたが、女性では予測していなかった。これらの知見の意味について考察する。