井出草平の研究ノート

PIPATIC インターネットゲーム障害の治療

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  • Torres-Rodríguez, Alexandra, Mark D. Griffiths, Xavier Carbonell, Núria Farriols-Hernando, and Encarna Torres-Jimenez. 2019. “Internet Gaming Disorder Treatment: A Case Study Evaluation of Four Different Types of Adolescent Problematic Gamers.” International Journal of Mental Health and Addiction 17 (1): 1–12.

インターネットゲーム障害の治療。思春期の問題児ゲーマーの4つの異なるタイプのケーススタディによる評価
インターネットゲーム障害(IGD)を検証する研究は、近年顕著に増加している。しかし、その心理的治療に関する研究は、特に特定のプログラムの有効性に関しては、まだ少ない。PIPATIC(Programa Individualizado Psicoterapéutico para la Adicción a las Tecnologías de la Comunicación)プログラムは、思春期のIGD患者を対象とした22セッションの専門的な治療法である。本論文では、臨床的に異なるIGDプロファイルを持つ13歳から18歳の治療を希望する4人の青年男子がこの治療を受けたケースを簡単に紹介する。A-B-A'離脱デザインを用いた事例研究を行った。PIPATICプログラムを完了した後、すべての参加者は、テレビゲームの使用時間とIGDの症状に臨床的な改善を示した。また、併存する疾患に関する臨床検査のスコアが低下したことも確認された。IGDの治療に関する研究が少ないこの分野において、本研究は存在価値があり、治療を希望する思春期の患者のIGD治療に関する臨床情報に貢献するものである。