井出草平の研究ノート

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ベイズ推定の利点

こちらの本の1.4.1 ベイズ推定の説明から。 Structural Equation Modeling: Applications Using Mplus (Wiley Series in Probability and Statistics)作者:Wang, Jichuan,Wang, Xiaoqian発売日: 2019/12/04メディア: ハードカバー 1.4.1 Bayes estimator ベ…

thus、therefore、hence

こちらの本から123章。 科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現作者:グレン パケット発売日: 2004/09/01メディア: 単行本 元の本にはしっかりと解説が書かれているので、気になった方は是非元の本を読んでもらいたい。 thus、therefore、h…

因子スコアを重回帰分析の独立変数にした論文

因子スコアを独立変数にして、重回帰分析にぶち込んだ論文がいくつか存在していることを知った。 Yakubu, Idahor and Isopa(2009) https://www.researchgate.net/publication/50194274_Using_factor_scores_in_multiple_linear_regression_model_for_predict…

平日のネットの使いすぎは成績にマイナスだが、週末の利用はプラスになり、平日の適度なゲーム利用は成績にプラス、週末はゲームを多少やり過ぎる方が成績にはプラスに働く

吉川徹先生経由で知った論文。 平日/週末、ネット/ゲームと分けて、成績との関連をとると、興味深い関係が見られるようだ。 www.nature.com 私たちはネットもゲームも一緒くたにし、プレイしているのが平日なのか休日なのかといったことにあまり気を配らずに…

however

こちらの本から。 科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現作者:グレン パケット発売日: 2004/09/01メディア: 単行本 howeverは副詞なので独立節をつなぐことはできない。 [1] As we have seen, this model captures most of the general f…

暴力的なゲームと攻撃性を結びつける研究に不正が見つかり撤回される

山根信二さんのTwitter経由で知った情報(https://twitter.com/shinjiyamane/status/1362068833641504776)。 www.sciencemag.org 今回、問題になっているのは重慶南西大学の心理学者である张谦Qian Zhang氏。张氏は暴力的ゲームをすると暴力性が増加するとい…

メンタルドクターSidowさんのツイートの問題点

中谷さんから話を振られたので、少し詳しく書いてみようと思う。 いろいろ指摘したい点はあるけれど「過度にゲームを続けると脳や行動に悪影響が及ぶことは研究レベルで証明」について明示的に根拠を示してもらえたら、その内容について井出草平先生に精査を…

鹿児島県警サイバー犯罪対策課のツイートはどこが問題か

鹿児島県警サイバー犯罪対策課がゲーム障害についてツイートして、批判が寄せられたため、取り下げるということが起こったらしい news.livedoor.com Twitterのみなさんのスピードには追い付かないが、僕の立場からできる指摘を行っておこう。 当のツイートは…

prevalenceパッケージまわりの補足[R]

こちらのエントリの補足。 ides.hatenablog.com 感度・特異度がわかっていれば、スクリーニング調査から真の有病率の推定ができる、という手法である。 もちろん、統計的推計なので、診断の有無をしっかりと調べていくようなものを再現できる訳ではなく、い…

LaTeX形式の数式コードを書くパッケージequatiomatic[R]

中澤港さんの日記に書かれていたパッケージ(https://minato.sip21c.org/im3r/20210131.html)。 これを使うと,lmer()で使ったモデルが,そのままTeXのコードになる。LaTeXで論文を書いている人はそのまま取り込めるし,WordやLibreOfficeで論文を書いている…

lavaanを用いた測定不変性の確認[R]

lavaanで測定普遍性を確認する方法。 rstudio-pubs-static.s3.amazonaws.com ある構成要素についてグループ間で比較を行うとき、暗黙のうちに測定の不変性を仮定している。回帰分析、t検定、混合効果モデルなどを行っている時も、その構成要素が同じように機…

lavaanのモデルの尤度比検定[R]

lavTestLRT関数を用いる。昔のバージョンではanova(fit1, fit0)という書き方をしたようだが、現在はlavTestLRT関数に変更されている。 www.rdocumentation.org LRTはLikelihood-ratio testつまり尤度比検定である。ブートストラップをかけて行うとBLRTである…