井出草平の研究ノート

リフレクシヴ・ソシオロジーへの招待


リフレクシヴ・ソシオロジーへの招待―ブルデュー、社会学を語る (Bourdieu library)

リフレクシヴ・ソシオロジーへの招待―ブルデュー、社会学を語る (Bourdieu library)


ブルデューの翻訳書の新刊。reflexivity*1の本。セミナーなどの翻訳書であるようだ。


未読なのでよく分からないが、ギデンズ的な再帰性についてのものというより、グールドナーが言っていた「自己反省の社会学」(reflexive sociology)の方が近いような気がする。題名がそうだからという根拠しかないが。ちなみにグールードナーの本はこちら。


Coming Crisis Westrn

Coming Crisis Westrn


グールドナーが言いたかったことというのは、実証主義批判、また、その実証主義の足場である「方法論的二元論」であったと記憶している。社会学者=観察者としての特権的な位置を退け、理論と個人的現実感の融合した社会学の創設が彼の目的であった。ミルズなどにも通じる所がある。ちなにみに、ミルズはグールドナーを頻繁に引用する傾向がある。

*1:再帰性と翻訳するべきなのかは不明