井出草平の研究ノート

カナダ運動生理学会・健康的な24時間の過ごし方ガイドライン

csepguidelines.ca

カナダ運動生理学会(Canadian Society for Exercise Physiology, CSEP)が発行する「カナダの24時間運動ガイドライン(Canadian 24-Hour Movement Guidelines)

ガイドラインの核心的な考え方

このガイドラインの最大の特徴は、「運動・座位行動・睡眠」という3つの要素を統合し、1日24時間全体で健康を考えるという革新的なアプローチを採用している。
Sweat, Step, Sleep, Sit(汗をかく、歩く、眠る、座る)」というキャッチフレーズに象徴されるように、単に「運動を増やす」「座る時間を減らす」だけでなく、これら全ての活動のバランスが健康にとって重要であると提唱しています。例えば、睡眠時間を削って運動しても、最適な健康効果は得られないという考え方がされている。

対象となる年齢層

サイトでは、ライフステージに合わせて科学的に策定された、以下の年齢層別のガイドラインが提供されている。

  • 乳幼児 (Early Years, 0-4歳)
  • 子どもと若者 (Children and Youth, 5-17歳)
  • 成人 (Adults, 18-64歳)
  • 高齢者 (Older Adults, 65歳以上)

各年齢層のページでは、具体的な推奨時間(例:「中高強度の運動を1日60分以上」「スクリーンタイムは2時間まで」など)が明記されている。

提供されているリソース

このサイトは、ガイドラインを実生活や専門分野で活用するための豊富な資料を提供している。

  • 一般向け資料:
  • 専門家向け資料:
    • ガイドラインの科学的根拠となる詳細な研究報告書
    • 医療従事者や教育者が指導に使えるツールキットやプレゼンテーション資料。
    • ガイドラインの普及や啓発活動に役立つ情報。

乳児(1歳未満)

健康な成長のためには、1日を通して以下の活動をバランスよく行うことが推奨されます。

  • 動く (Move)
    • 1日数回、様々な方法で身体を動かすこと。特に、床での対話的な遊びが重要。
    • まだ動けない乳児の場合、起きている時間に合計で少なくとも30分の腹ばい遊び(Tummy Time)を行うこと。
  • 眠る (Sleep)
    • 良質な睡眠を十分にとること(昼寝を含む)。
      • 0〜3ヶ月:14〜17時間
      • 4〜11ヶ月:12〜16時間
  • 座る (Sit)
    • ベビーカーやハイチェアなどに1時間以上続けて拘束されないこと。
    • スクリーンタイム(テレビ、スマホなど)は推奨されない
    • 座っているときは、保護者と一緒に絵本を読んだり、お話をしたりすることが推奨される。

幼児(1〜2歳)

幼児期は、より多くの身体活動が推奨されます。

  • 動く (Move)
    • 1日を通して、様々な種類の身体活動合計で180分以上行うこと。強度は問わない。より多く動くことが望ましい。
  • 眠る (Sleep)
    • 昼寝を含め、11〜14時間の良質な睡眠をとること。規則正しい就寝・起床時間を保つことが重要。
  • 座る (Sit)
    • 乗り物や椅子などに1時間以上続けて拘束されないこと。
    • スクリーンタイム:
      • 1歳児:推奨されない。
      • 2歳児:1日1時間以内。より少ない方が良い。
    • 座っているときは、保護者との絵本の読み聞かせなどが推奨される。

就学前の幼児(3〜4歳)

社会性や運動能力が発達するこの時期には、元気な遊びが特に重要になります。

  • 動く (Move)
    • 1日を通して、様々な身体活動合計で180分以上行うこと。
    • そのうち少なくとも60分は、活発で元気な遊び(走る、ジャンプするなど)であることが望ましい。
  • 眠る (Sleep)
    • 昼寝を含めてもよいので、10〜13時間の良質な睡眠をとること。規則正しい就寝・起床時間を保つことが重要。
  • 座る (Sit)
    • 乗り物や椅子などに1時間以上続けて拘束されないこと。
    • スクリーンタイムは1日1時間以内に制限すること。より少ない方が良い。
    • 座っているときは、保護者との読み聞かせなどが推奨される。

子どもと若者(5〜17歳)

身体活動 (Physical Activity)

  • 中〜高強度の有酸素運動:
    • 週に150分以上行うことが推奨される。これにはウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳などが含まれる。
  • 筋力トレーニン:
  • その他:
    • 日常生活の中で身体を動かす機会を増やすこと、また柔軟性やバランスを高める活動も健康に有益である。

座位行動 (Sedentary Behaviour)

  • 座位時間を制限する:
    • 1日の座位時間は8時間以下にすることが推奨される。
  • 娯楽目的のスクリーンタイム:
    • 1日3時間以内に制限することが望ましい。
  • 長時間座り続けない:
    • 定期的に立ち上がって体を動かし、長時間座りっぱなしになることを避けるべきである。

睡眠 (Sleep)

  • 質の高い睡眠:
    • 1晩に7〜9時間の良質な睡眠を定期的にとることが推奨される。
  • 規則正しい睡眠習慣:
    • 毎日、同じ時間に就寝・起床することが重要である。

成人(18〜64歳)

「少しでも動くことは何もしないより良い(Some is better than none!)」

身体活動 (Physical Activity)

  • 中〜高強度の有酸素運動:
    • 週に150分以上行うことが推奨される。これにはウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳などが含まれる。
  • 筋力トレーニン:
  • その他:
    • 日常生活の中で身体を動かす機会を増やすこと、また柔軟性やバランスを高める活動も健康に有益である。

座位行動 (Sedentary Behaviour)

  • 座位時間を制限する:
    • 1日の座位時間は8時間以下にすることが推奨される。
  • 娯楽目的のスクリーンタイム:
    • 1日3時間以内に制限することが望ましい。
  • 長時間座り続けない:
    • 定期的に立ち上がって体を動かし、長時間座りっぱなしになることを避けるべきである。

睡眠 (Sleep)

  • 質の高い睡眠:
    • 1晩に7〜9時間の良質な睡眠を定期的にとることが推奨される。
  • 規則正しい睡眠習慣:
    • 毎日、同じ時間に就寝・起床することが重要である。

高齢者(65歳以上)

身体活動 (Physical Activity)

  • 中〜高強度の有酸素運動:
    • 週に150分以上行うことが推奨される。ウォーキング、サイクリング、水泳などが含まれる。
  • 筋力トレーニン:
    • 週に2回以上、主要な筋群を鍛える活動を行うことが推奨される。
  • バランス運動と転倒予防:
    • 転倒を防ぎ、身体機能の低下を予防するために、バランス能力を向上させる身体活動(例:片足立ち、太極拳など)を特に重視すべきである。
  • その他:
    • 日常生活の中で、様々な種類の軽い身体活動をできるだけ多く取り入れるべきである。

座位行動 (Sedentary Behaviour)

  • 座位時間を制限する:
    • 1日の座位時間は8時間以下にすることが推奨される。
  • 娯楽目的のスクリーンタイム:
    • 1日3時間以内に制限することが望ましい。
  • 長時間座り続けない:
    • 長時間座りっぱなしになることを避け、定期的に立ち上がって体を動かすべきである。

睡眠 (Sleep)

  • 質の高い睡眠:
    • 1晩に7〜8時間の良質な睡眠を定期的にとることが推奨される。
  • 規則正しい睡眠習慣:
    • 毎日、同じ時間に就寝・起床することが重要である。