井出草平の研究ノート

インターネットゲーム障害の尺度IGDS9-SFは国によって反応がやや違う

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  • Stavropoulos, Vasileios, Charlotte Beard, Mark D. Griffiths, Tyrone Buleigh, Rapson Gomez, and Halley M. Pontes. 2018. “Measurement Invariance of the Internet Gaming Disorder Scale–Short-Form (IGDS9-SF) Between Australia, the USA, and the UK.” International Journal of Mental Health and Addiction. https://doi.org/10.1007/s11469-017-9786-3.

オーストラリア、米国、英国におけるInternet Gaming Disorder Scale-Short-Form(IGDS9-SF)の測定不変性について
Internet Gaming Disorder Scale-Short-Form(IGDS9-SF)は、インターネットゲーム障害の行動を評価するために広く用いられている。その適用性における文化的な限界や意味合いを調査することは必須である。測定尺度の異文化間での実行可能性を評価する方法の一つとして、測定不変性分析がある。本研究では、多群確認的因子分析(MGCFA)を用いて、オーストラリア、アメリカ合衆国(USA)、イギリス(UK)のゲーマーを対象に、IGDS9-SFの測定不変性を検討した。この目的のために、オーストラリアの171名、米国の463名、英国の281名のゲーマーがIGDS9-SFを完成させた。その結果、IGDの構成概念は1因子構造であることが支持されたが、指標とそれぞれの因子との関係の強さには国ごとに違いがあること(項目1、2、5の非変動負荷量)、また、3つのグループで同じ得点がIGDの重症度を示すとは限らないこと(項目1、5、7、9の非変動切片)が示された。